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目覚めし者  作者: 蒼い人
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№ 7  決断

         № 7  決断



【3日目】

 バード達の家?(基地)から帰る際、M706を一台借り受けた。 俺が運転して町に戻る事になったが視界は悪いが意外と操縦し易い、住民の士気高揚に繋がるだろうと目論んでの事だ!

 保安官事務所の駐車場にM706を止めて降りるとキャシーが事務所から出て来た。「ショー、その装甲車どうしたの?」「バード達から借りた!(ニヤリと笑い)良い車だろ早速、保安官事務所のステッカーを張ろう」

「そうね、このまま町に寄付して貰いましょう」と微笑むキャシー「10台以上在ったから一台ぐらいなら問題無いと思う」

「バード達こんなの10台も所有してるの?」「あぁ、屋外に放置されてる車両を合わせると其れぐらい在るかな」ならもう一台ぐらい寄付して貰おうかしら」女性って怖ぇ~

 

 アンが気を使って「私が留守番するからキャシーとランチへ行って来たら?」と言われキャシー、クレアと一緒に【ダイナー・ルイストン】に入ると保安官事務所の前に止まっている装甲車の話題で持ちきりだった。 

 

お昼を済ませ保安官事務所へ戻ると会議室に全員が集まって居てアンから話があると言う「実は、さっきバードから連絡が有ってバードの所有するもう一つの基地から救援要請が在って、それで救援を送るか見捨てるか決めないといけないの」とアン、「今町は何とか平穏を保ってるが皆はどうした方がいいと思う?」キャシー

「最初の方針通りなら放置だが今は戦力に若干余裕が出来た。もう一つの基地までどれくらいの距離だ」

「機関車で約2時間半位かしら」自分らの班(4名)+補助要員が4~5名は必要だな「その基地で助けを待って居るのはこの町の住民か?」「半数は町の住民よ」

「それじゃ助けに行かないと不味いな、見捨てる訳には行かないだろう 救出が必要なら俺の班以外に電気技師と自動車整備士、医者か看護師、射撃要員1~2人は必要だな!早目に出発して日暮れまでには戻る様にしたい、今は09:57これから準備を整え1時間後11:00にバート達の基地から出発でどうかな?キャシー」

「分ったわ、人手は私が手配する10:30に保安官事務所前に集合ね、バードには準備して11:00に出発出来る様に連絡入れとくわ」


移動を機関車で行うにしても線路上の安全が確保出来ていない以上、行きはどうしても車両で行くしかないな、そうなると予備(バックアップ用)も含め何台か必要だな、バート達の製品B&H L-ATV (M35A2やA3の改造車両)を3、4台は必要だと伝えるか…、

バードに連絡を入れると「そう言って来ると思ってL-ATVの改造車両(CNG仕様)を 2台とスペシャルな車両2台を準備して置いた。

どちらも無線機以外にコンポ、エアコン付だぜ!」だ、そうだ!バード、ナイス段取り、後に無線はヘザーの配慮だった事を知った。(しっかり者の奥さん?)


10:30保安官事務所の前に集合した皆にキャシーが任務の理由と役割を説明して全員が車両に乗込み、バードに家(基地)へと出発10:45基地へ到着し元駅側へと向かい荷物をJeep CherokeeからL-ATV×2台とバード達が準備していたスペシャル車両… M520 Goer(ゴア)×2台に荷物を載せ替えるGoer(ゴア)は確かに安全ちゃー安全なんだが最高速度が50㎞/h も出せないからな…)

 愈々出発、橋の前に置かれていたコンテナも撤去されていて橋を越えるまでは線路沿いを進む事になる

11:15 予定より少し遅れ出発、俺の搭乗車両は勿論 Goer (ゴア) です。良い感じで改造されている 屋根は固定式になっていてエアコン、コンポ、ナビまで付いている エンジンはオリジナルにかなり手を加えて燃料がL-ATVと同じCNGと軽油両方使える仕様になっている

出発した当初は良かったが少しずつL-ATVと差が付き始めたので先行組、後行組で救出隊を分けた。 そもそも巡航速度に差が在り過ぎる(これも後で知ったが車種の選択は同一車両で統一した方がいいと説明していたヘザーの意見をバードが『男の浪漫だ!』と押し切って決めたらし…) バード帰ったら同志と呼ばせて貰おう!


実は、もう1人同志を見つけた 看護士のカーラだ!彼女が率先してもう1台のGoer (ゴア)の運転を買って出た。 実は彼女、超アウトドア派の車両マニア、彼女の愛車はウニモグU500のカスタマイズ車、L-ATVにも心惹かれていた様だがレア度で言ったらM520 Goerゴアの敵じゃない! 軍で運用されなくなって大分経つし、生産数も少なく別けあって中古車両も市場に出回っていないので殆ど見る機会もない絶滅種、だから彼女は迷わずこの車両を選んだ。


昨日に比べ雲も薄くなり太陽フレア?地磁気?の影響も弱く無くなったのか無線の雑音も少ない出発して20分程経った頃十数体の”死体”を発見クレア達が仕留めたな それから30分程線路沿いを走ると大型バスが乗捨てられ付近にはクレア達が仕留めたであろう数体の”死体”が放置されていた。

更に1時間程経った頃”奴等”を1体発見、クレア達の撃ち漏らしか他所から来たのか分らないが Goer (ゴア) を止め、サプレッサー付ライフル(ヴォルクォートセン・ライフル10/22) を取り出しターゲットの額に狙いを定め「パシ!」と籠った音が響き標的の額に穴が穿たれ倒れた。 


それから何も無い時間が30分程過ぎ助手席のマイクと他愛もない会話が続いたが、いきなり無線からの呼び出しが在った。

「ショー、ドライブ楽しんでいる?アンよ!基地近くの丘に到着したわ、基地の外には”奴等”が30~40体、基地の中には見える範囲で7~8体ってところね、これから掃討に入るわ、何かあったら連絡する」「了解アン、無茶するなよ」「分ってる、心配してくれてありがとう!それじゃ切るわ」車輛選択のミスで掃討作戦には参加出来ず…か、仕方がないレアな車両 に載れた事で良しとするか


基地に到着する少し前に無線から掃討完了と救出待ちの社員と合流した旨の連絡があった。

それと基地の短波無線で軍の放送が聞こえるらしい俺達が基地に到着した時、基地の上空を軍用機(F-16)が通過したので手を振った。


いよいよ軍が動き出した様だな、ゲート前に到着しゲートを開けて貰い基地の中に入ると沢山の乗用車に大型バス、大勢(二百数十人)の人達が出迎えてくれた。この人数一体どうなっている?従業員は十数名だと聞いていたが…


基地の人間が想定より多いのは、近くの町や都市に住んでる家族を呼び寄せた事と親族や友人達が合流した事が原因の様だ、確かに安全地帯が在るなら家族や友人を誘うのは当然だな、それに従業員の多くは軍経験も有り銃さえあれば脅威は排除出来ると思ってた様だ、

昨日から電話が使えず無線機も使えない状態が続き外部と連絡が取れなくなった事と武器庫周辺に”奴等”が発生した事で武器が使えなかったので自力で脅威軍を排除出来なかった為、無線で連絡をし続けていたが連絡が取れず、午前中バードの基地の電気が復旧したと同時に有線回線(基地間専用)が繋がったので救援を要請したと説明された。


全員に集まって居る様なので基地内とその外で倒して放置されてる死体の埋葬をお願いしたら「俺は無理だぜ」とか「そんな事私は嫌よ!」とか言ってる人達もいるが「死体をこのまま放置していると疫病の原因にもなる、出来るだけ早く埋葬する必要がある!」と伝え協力出来ない人達にはこちらとしても一切手助けも協力する事も無いと伝えると渋々従った。


基地内に在ったローダーバケット付きバックホー、3台を使い1時間もしない内に埋葬用の穴開けは終わったが死体から所持品を取出し身元を確認する作業に少し手間取った。

それでも1時間半程で作業は終わり埋葬場所は2か所、身元が判明した人と身元不明な人とを分けた。木板に油性ペンで名前を書いて埋葬場所に置いた。


作業が終了すると町に避難する人数を募った。すると人数が100人を超えたメイベルから近辺の町に働きに来ていて今回の事件に巻き込まれた者や用事で来ていて捲込まれた者、メイベルを出て周辺の大きな町に住んでる人達だ…小さな子供連れもいるのでGoer (ゴア)での帰還は不可能になった。

荷台の乗り心地がアレだから…、帰りは機関車か…兵員輸送用の客車も連結されているから収容人数的には問題ないが後は線路の状態だが見た目は問題無かったんだが…掛けだな、こんな所で俺のGoer (ゴア)を置いて行く事になるとは…(俺の物じゃないけど…)同じ様に凹んでいるカーラがいた。

「暗くなる前に町に着く為、早目に出発する!」15:00出発を予定していたが作業の為少々遅れている 理由は機関車の前と最後尾に荷台の貨車を連結して銃座とした為だが必要な措置だ。

居残り組のリーダー(施設長)のジムが数組の社員家族と外部の町の住民十数家族と共にこの場所に止まると伝えて来たので「何か有れば連絡してくれ」と握手をして別れ15:15居残り組に見送られながら出発した。

















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