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エピローグ


 レティシアが次期国王に任命されてから1年後の春。レティシアは自室の窓から見える晴れた空を見上げて呟く。


「いい天気ね、戴冠式に相応しい快晴だわ」


 レティシアが次期国王に任命されてから、ティアナとリリアーナはレティシアの前に姿を表さなくなった。


 後からレティシアがディオル陛下の近衞騎士である者から聞いた話によると、ディオル陛下はティアナ王妃と離婚したらしい。


 その後、ティアナ王妃は娘であるリリアーナ王女を連れて城から出て行ったことを陛下の近衞騎士は教えてくれた。


「行きましょうか」


 レティシアは星屑が散りばめられた青いドレスを身にまとい自室を後にした。



 戴冠式が始まり、レティシアは王冠を被って馬車に乗り王都の街を巡っていた。

 馬車に揺られながら、レティシアは馬車の窓から見える民達に優しい笑顔を向けて、手を振りながら隣にいるであろうディオルに告げる。


「陛下、私は陛下のような良き王になります」

「ああ、期待している」


 馬車に揺られながらレティシアは王都の風景を見つめる。



 昼前の王都の街を通り過ぎて行くレティシアが乗る馬車を遠目に見ていたエドルは今にも泣きそうな気持ちを抑えながら嬉しそうに呟いた。


「ユリアーネ、俺たちの娘は今日、王として即位するよ」



 愛されたいと思っていた人から、愛されてはいないと知ったあの日の私に伝えたい。


 例え、どんなに今が辛くても、立ち止まらずに歩き続けた先の貴方の未来は、幸せに満ち溢れていると。


 女王として数々の功績を残したレティシアは、後世に長く語り継がれることになる。


 しかし、人々の中で長く語り継がれる話の中にレティシアが王になるまでのことを話す者は誰一人としていなかった。

これにて本編は完結となります。

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。感想や下にある☆評価をして頂けると、本当に本当に励みになります。


また、今後も色々とお話を書いていく予定です。

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