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82 みんなからの支援

 迷宮街が出来上がり、探索がはかどっていく。

 それと反比例するように、ヨシユキの仕事が面倒になっていく。

 やむなき事とはいえ、なかなかにつらいものがある。



 しかし、悪いことばかりというわけではない。

 レベルを上げた探索者達が増えて、更に奥地へと向かっていく。

 その案内をするヨシユキの実入りもそれなりに潤っている。

 更にそうした者達からの援助もある。



「今日の分です」

 そう言って旅団の者達はヨシユキに魔力結晶を渡してくる。

 探索者達が倒した怪物から得たものだ。

 その一部をヨシユキに渡すのが恒例になっている。



「悪いな、いつも」

 そういってヨシユキも受け取っていく。

 最初の頃は遠慮していたのだが。

 同じ旅団の探索者達も「是非にも」といってきかない。

 やむなくヨシユキは差し出された魔力結晶を受け取る事にした。



 旅団員達が魔力結晶を差し出すのにも理由がある。

 ヨシユキの応援のためだ。

 彼らもヨシユキが古巣の仲間に追いつく為に動いてるのを知っている。

 その応援の為に魔力結晶を渡しているのだ。

 レベルを上げて、かつての仲間に追いつくようにと。

「頑張ってください」

「応援してます」

 そんな声をかけながら。



「ありがとう、助かる」

 さすがに無下にできないのでヨシユキも受け取る事にした。

 渡された魔力結晶の全てを経験値にしながら。

 それを証明する為に、渡されたその場で経験値に使っていく。

 懐に入れて勝手に使ってると思われないように。



 ヨシユキのレベルは急速に上がっていく。

 魔力結晶一つあたりの経験値はそう多くはない。

 推奨レベル20前後の怪物から得られるものだから。

 しかし、数が多い。

 多くの探索者が持ち寄ってくれる。

 おかげで、経験値は大きなものとなっている。



 その経験値の提供に応えるべく、ヨシユキも動いていく。

 レベルの上がった者達と共に、推奨レベルの高い所へと向かっていく。

 一緒に行動する者達の案内をしながら魔力結晶を増やしていく。

 その魔力結晶で同行者のレベルを上げていく。



 レベルがある程度上がったら、今度は別の者達を率いていく。

 共に戦いながら魔力結晶を稼ぐ。

 レベルの高いヨシユキがいる事で、安全に確実により多くの怪物を倒せる。

 それはより多くの魔力結晶の入手につながる。

 稼ぎの増大、そして経験値の上昇にもなる。

 レベルを上げる者が更に増えていく。



 少しずつではあるが、ヨシユキの旅団と協力関係にある者達は、奥へ奥へと進んでいく。

 最前線で上位争いをしている者達に近づいていく。

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