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80 様々な職が持つ可能性

 迷宮の中に存在する町。

 これを担ってるのは高レベルの探索者である。

 当たり前と言えば当たり前なのだが、一般人が生き残れるほど迷宮の中は安全ではない。

 推奨レベル20ともなればなおさらだ。



 そんな所で活動してる探索者だが。

 これらのほとんどがヨシユキが育てた者達になる。

 サクラやツバキといった、本来なら探索に向かない者達。

 そういった者達が成長して、迷宮内の町を担ってる。



 工作人のスミレは迷宮内の町の様々な施設を作り出している。

 その補修・管理も担ってる。



 代書人のユリは、様々な事務作業を行っている。

 必要な物資や、外に持ち出す廃棄品を書き出していく。

 いわゆる帳簿整理のような事をしていた。

 集団になるとどうしても必要になる仕事だ。



 サクラは薬草師としての能力を使い、簡単な治療を行っている。

 また、薬草を交えた薬膳を作り出してもいた。

 これにより、日常的に食事を取る事で能力を増大させる事ができるようになっている。

 もっとも、薬草入りの食事の味は癖があり、万人受けはしてない。

 それでも、独特の味はある種の名物扱いとなっている。

 なお、まずいわけではない。

 好みの差が激しいだけである。



 ツバキとアヤメは、その仕事柄、娯楽の提供をしている。

 殺風景な迷宮の中だ。

 歌と踊りは貴重な楽しみになっている。



 特にツバキの歌は、広域に展開する魔術のような効果を出している。

 怪物が近寄らないような、いわゆる結界に近い効果をもたらしている。

 効果そのものはさほどでもないので、気休め程度だが。

 それでも、歌がある時と無い時では怪物の出没頻度に差が出てるのも確かだ。



 他にも、一見探索向きでは無い職や技術を持つ者達が町を担っている。

 その全てがヨシユキから迷宮探索のやり方を教えられた者達だ。

 好んでこういった者達を受け入れる者は他にはいない。

 なので、結果としてこうなったという方が正しいだろう。

 それでも、ヨシユキに世話になった者達多い。

 だからこそ、ヨシユキが再び立ち上がった時についてきた。



 それがこんな結果になるとは、ヨシユキも想像してなかった。

「何がどうなるか分からんな」

 これが率直な感想である。



 そうした者達によって出来上がった町。

 それは迷宮街と呼ばれるようになっていった。

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