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72 そこに留まり続ける者達

 全員が奥へと向かうわけではない。

 更なる稼ぎを求めて、もう少し奥へと進むにしてもだ。

 ある程度の所で進むのを止める者もいる。

 稼ぎが今までよりはるかによくなった所で励むのを止める。



「これ以上進んでもね」

 戦い方を知り、レベルを上げた者達はそう言う。

「頑張ればもっと稼げるんだろうけど。

 今のままでも充分稼げるし」

 余裕を持って戦えるくらいにレベルを上げ。

 怪物を楽々たおしていける。

 それが出来ればそれで充分という考えだ。



 そうもなるだろう。

 一日で一人当たり5万円や6万円を稼げるのだ。

 様々な経費を考えても、余裕で生活が出来るようになる。

 一般庶民として生きていくなら、ここまで稼げば充分だ。

 無理して更なる攻略を目指す必要もない。



「一応、レベルも上げてるけど」

 換金を優先しつつも、経験値に使う魔力結晶は残している。

 ただ、以前ほどレベル上げにこだわる必要がない。

 その上昇はゆるやかなものだ。

 それでも安全性を確保するために、少しずつ経験値を手に入れていく。

「何かあったら困るしな」



 そうして安全性を確保しながら稼ぎ続け。

 稼ぐついでに少しずつレベルを上げ。

 上がったレベルで更に先へと進めるようになる。

「そうなったら、もう少し先に行くこともあるよ。

 時間はかかるけど」



 道案内のついでにそんな話も聞いていく。

 稼ぎを、生活を優先する者達の歩みはゆっくりとしたものだ。

 だが、そんな者達もレベルに余裕が出来れば奥へと向かう。

 追い上げるという程では無いが、ゆっくりと先へと向かっていく。



 それが全体の引き上げにはなってるのだろう。

 急いで先へと向かう者達ほどはなくてもだ。

 全体の水準が上がってる事にかわりはない。

 追い上げてるといえば、追い上げてる事になるのかもしれない。



 それでも、稼ぎを重視してる者達も、少しずつ奥に進んでいる。

 それは確かに、全体の底上げになっていた。

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