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67 推奨レベルとの向き合い方

 迷宮で生きていくならば、迷宮との付き合い方を考えばならない。

 結局はここに行き着く。

 攻略を目指すにしろ、安定した稼ぎを得るにせよだ。

 程よい関係を続けていかねばならない。



 その為にもレベルに合った場所での活動が求められる。

 探索者が入った場所ならば、推奨レベルがある程度設定されている。

 そのレベルならば、ある程度余裕で探索が出来るという目安だ。

 もっとも、これは参考程度にしからならない。



 推奨レベルは、これまでの探索から設定されてるものだ。

 そこを踏破した者や、そこで活動をしてる者達のレベルから導き出されている。

 なので、全ての探索者に当てはまるとは言いがたい。



 そもそも、レベルそのものが公平な基準で定められてるわけではない。

 同じレベルであっても、能力の差は出てくる。

 あくまでその人がどの程度成長したのかを示すものでしかない。

 実際、ヨシユキはほぼ同レベルの仲間より能力で劣る。

 それが理由で自ら離脱したのだ。



 どうしたって個人差がある。

 その違いを考えないと大変なことになる。

 この事で相談を受ける事もあるほどだ。



「今の私たちだとどうすればいいのかと」

 久しぶりにみるサクラ達との接触。

 それは迷宮のどのあたりまで進んでも大丈夫かという事だった。



 一度分かれてから半年ほどが経過している。

 その間にサクラ達はレベルが上がっていた。

 全員がレベル10まで上昇している。

 素直に考えるなら、推奨レベル10のあたりまで進んでもよい。



 だが、ここにサクラ達の特性が出て来る。

 一般的な探索者とは違った技術。

 それらがサクラ達を他の探索者と同じように扱う事を困難にしていた。



 使い方によっては非常に強力な技をもってはいる。

 だが、他を圧倒するような強さというわけではない。

 そもそも、能力そのものが探索者向きではない。

 成長してある程度は補う事が出来ても、同レベルの他の者に比べれば劣ってる。

 これを考えれば、推奨レベルの示す場所に行くのは難しい。



「出来るなら、自分たちよレベルより二つか三つ下のところがいいと思うけど」

 答えはどうしても無難なものになってしまう。

 能力が劣ってるなら、推奨レベルの低いところで頑張る。

 その方が間違いは少ない。

 稼ぐのは大変だが、無理して命を落としては意味がない。

「まあ、みんなの場合、持ってる力でどうにかなるかもしれないけど」



 結局はありきたりな答えになってしまう。

 無理せず楽に活動を続けるなら、推奨レベルより下の所に行けば良い。

 その方が楽に稼げる。

 サクラ達の特殊な技術を考えに入れてもだ。



「目安だけど、今の自分より二つ三つ低い推奨レベルの所で活動する。

 それが良いと思う」

「そうですよね」

 言われてサクラも納得していく。

 命を優先するなら、そうするしかないと。

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