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6 迷宮案内、経験者の価値

 準備を終えたら迷宮に向かう。

 旅団と合流して中に潜り、迷宮の案内をしていく。



 迷宮は広大だ。

 入り口近くはともかく、奥の方は全てが解明されてるわけではない。

 その為、道に詳しいものはどこでも重宝される。



 どこにどんな罠があるのか。

 撤退が出来ない行き止まりはどこにあるのか。

 怪物が奇襲を仕掛けてくる危険な場所はどこなのか。

 これらを知ってるかどうかで、生還率が大きく変わる。



 それは実際に迷宮を歩いてみないと分からない。

 しかし、未知の領域に踏み込めば、それだけで危険をともなう。

 どこに何があるのか分からない。

 何が潜んでるのか分からない。

 これほどおそろしい事は無い。



 その為、比較的よく知られた場所を通るのが通例になっている。

 誰もが通ってる道なら安全確実だ。



 だが、そんな場所だけを探索してるわけにはいかない。

 探索者の仕事は怪物をたおすこと。

 その為には、道を外れた場所にも踏み込まねばならない。

 安全な通路に怪物はいないのだから。



 ここに経験者の需要が出て来る。

 新人達からすれば未知の領域。

 しかし、経験者からすれば既に踏み込んだ場所だ。

 その情報が常に求められていた。



 こういった情報ななかなか出回らない。

 稼げる場所は誰もが秘密にしておきたいもの。

 それをわざわざ教える者はいない。



 踏み込んだら危険な場所の場合、もっと悲惨な理由で情報が行き渡らない。

 即死、あるいは瀕死の重傷を負うような場所。

 そんな所に踏み込んだら、誰も生きて帰らない。

 全員死ぬから、情報が伝わらない。



 こういった理由もあり、迷宮の地図などは非常に貴重なものとなっている。

 奥に行けば行くほど知られてない場所が多くなる。



 案内人はこの情報をもたらしてくれる。

 だからある程度奥まで進める者達は、迷宮に詳しい者を求める。

 その情報が完璧でないにしてもだ。

 罠や奇襲のない安全な道や場所が分かるだけでも充分なのだから。



 その情報をヨシユキは提供していく。

 与えても問題のないものだからだ。



 案内する対象の旅団はまだそれほど強くは無い。

 中堅の中でも下位か中位までのものがほとんどだ。

 それらに情報を与えてもさほど問題は無い。

 奥地で活動してる者達の邪魔にならないし、餌場も荒らされないのだから。

 せいぜい、中堅同士での争いが激化するくらいだ。

 それでも、広大な迷宮である。

 そうそう活動場所が重なる事もない。

 今後はどうなるか分からないが。



 むしろ死なずに帰ってきてくれた方が利点が大きい。

 怪物退治という点では。

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