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38 今日は怪物と戦ってもらいます

「それじゃ、迷宮に行こうか」

 そう言って3人を迷宮につれていく。

 まずはレベルをもっと上げないとどうしようもないからだ。



 今の状態では3人は力不足だ。

 事務作業をしてもらうだけならともかく。

 3人が求める自立した生活にはほど遠い。

 すくなくとも、迷宮で稼ぐのは難しい。

 これを解消するにはレベルを上げるしかない。



 その為に、また迷宮でレベル上げをしていく事になる。

 3人にとって、苦難の日々がまた始まる。



「まあ、その前に」

 怯える3人に、ヨシユキはある提案をしていく。

「今回は少しばかりやってもらいたい事がある」

「何をですか?」

「3人で怪物と戦ってみてほしい」

 代表して返事をするサクラが息をのむ。

 他の二人も。



「とりあえず入り口付近でいい。

 弱いのを相手にしてみてくれ。

 それで3人がどれだけ動けるか見てみたい」

「それはかまいませんが。

 でも、なんで?」

「今の3人の実力がみてみたい」

 何はともあれ知っておくべき事だった。



「3人とも、俺が無理矢理レベルを上げただろ。

 そうしてから戦闘とかした事ないでしょ」

「それはそうですが」

「だから、今のレベルでの3人の能力って未知数なんだよ。

 新人教育の時はともかく、今の3人がどれくらい動けるか分からない」

 確かにその通りだ。



 レベルがあがってからの3人の動きがどうなってるのか。

 それをまだ誰も見ていない。

 当の本人達ですらもだ。

 なにせ、レベルを上げてから戦闘などしてないのだから。



「能力値は調べれば分かるけど。

 でも、それだけじゃ実際の戦いぶりは分からないから」

 能力値で分かるのは、基本的な要素だけ。

 どれだけ力があるのか、どれだけ機敏に動けるのか。

 これらが数値としてあらわれるだけである。



 その能力をもとに、どのように動くのか。

 どのような連携をするのか。

 それは実際に見てみないと分からない。



「でも、今すぐ知るべき事ですか?」

「もちろん」

 サクラの疑問にヨシユキは即答する。

「能力が変われば、戦い方も変わる。

 今まで出来なかった事も出来るようになる。

 それは戦い方を見てからでないと分からないんだ」

「なるほど」

「そりゃあそうなるか」

 話を聞いていたツバキとアヤメも納得する。



 レベル3になった事で、3人の能力はあがってる。

 それがもたらす影響は無視できない。

 単純な踏み込みでも、移動できる距離が伸びている。

 一撃の威力も上がってる。

 反射神経も上がってる。

 それらによって戦い方も変わっていく。

 変わるというか増えていく。

 今までの能力では出来なかった事が出来るのだから。



 訓練でもある程度の事はわかる。

 むしろ、事前に動き方の確認のために訓練は必要だ。

 だが、訓練で出来た事が実戦でも行えるのか。

 それはやってみないと分からない。



「だから、今日は3人で戦ってみてくれ」

 3人は元気よく頷いた。

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