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20 素質のないもの達を抱えるにあたり

 そして、探索者としては不利な条件を持ってる者達。

 これらをどうするかである。

 さすがにそのまま探索に行かせるわけにもいかなかった。



 体力や探知能力がない。

 魔術も使えない。

 そんな者を迷宮に行かせれば確実に死ぬ。

 当然ながら、新人同士で組ませるわけにもいかない。

 生存率が下がる。



 他の旅団にも紹介出来ない。

 最低限の能力があれば、地道に育ててもらうのだが。

 それすらも無いのだ。

 本当に足手まといになってしまう。

 邪魔になりたくないと旅団を出て来たヨシユキである。

 負担になる人間を押しつけるわけにはいかなかった。



 さりとて放り出すのもしのびない。

 迷宮に行けば死ぬ。

 だからといって、他に仕事があるわけでもない。

 野垂れ死にか、食うに困っての犯罪に走るのがオチだ。



 それでも、無理して面倒を見る必要はない。

 そこまでの義理や義務はないのだから。

 性格や人格、人間性に問題のある連中なら、それでも放り出しただろう。

 無理矢理にでも迷宮に送り込み、怪物のエサにしていただろう。

 だが、そういう問題のある人間ではない。



 マジメに頑張っていた。

 教えたことを必死に吸収しようとしていた。

 手間取ることもあったが、それでも頑張っていた。



 悪口や暴言を吐く事もない。

 少なくとも、何の理由もなく誰かを詰ることはなかった。

 どうしても顔や態度に出る事もあったが、そうならないようにつとめてもいた。

 見えないところではどうか分からないが、人のいるところで悪態をつくことはなかった。



 そういう人間を死なせるのはもったいなかった。

 どうにかして助けてやりたかった。

 なので、レベルが上がるまで付き合うことにした。

「しょうがないか」

 他に方法もない。



 ただ、全く問題がないわけではない。

 能力が低いのはしょうがないとして。

「どうしたもんかな」

 当事者達を前にして悩んでしまう。



 残り物になった者達。

 それらを前にして頭を抱える。

 その全てが女である。

(上手くやっていけるのか?)

 女の扱いには全く慣れてない。

 これが一番の問題だった。

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