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110 終わった後の事も考えつつ、終わらせるために動いていく

 迷宮攻略も順調に進んでいく。

 ヨシユキはレベル93まで上昇していた。

 他の者達もレベル90になってきてる。

 旅団全体でも、かなりの高レベルになってきている。



 移住予定地へ人を送り込んで、一時的に戦力は低下していたが。

 それもその後に入った新人が補っていった。

 今後も大量に人が必要になるので、ヨシユキはあちこちから探索者志望者を集めていた。

 それこそ、各地の都市や町、村に人を派遣してまで。

 人間性に問題がない者を集めて自分の所に引きずりこんでいった。



 そのおかげで、ヨシユキの旅団は更に人員増加。

 組織運営が難しくなるほどの大所帯になっていく。



 それでも、これからの事を考えると人を減らすわけにもいかない。

 ある程度は分離・独立して子会社化していくにしてもだ。

 中心となるヨシユキの旅団は保っていかねばならない。

 新天地での生活が安定するまでは。



 また、迷宮の攻略が終わるまでは何とか保ちたい。

 その為に組織作りにも腐心していく事になる。

「どうしてこうなった……」

 ぼやき声が何度も口から出て来る。



 それでもあれこれ考えながら組織作りをしていく。

 ある程度はほとんど独立した子会社のようなものにするにしてもだ。

 それらをまとめる中核部分はヨシユキがどうにかせねばならない。

 他の誰かを頼れないのが辛かった。



 救いなのはレベルが上がって能力値が上がってること。

 迷宮の中であれば、それを最大限に活かせる。

 この為、組織作りや組織運営については迷宮の中で考えるようにしていた。

 迷宮街の中で書類仕事をするという、なんとも不思議な姿を見せる事になる。

 怪物うろつく危険な迷宮、そこに書斎を構えてるのだ。

 事情を知らない者が見たら唖然とするだろう。

 知っている旅団の者も首をかしげる程だ。



 その甲斐あってか、少しずつ旅団の新しい形が出来上がっていく。

 巨大な組織を運営していく方法がどんどん出てくる。

 試行錯誤の一進一退ではある。

 それでもヨシユキの旅団は、より大規模な組織にふさわしい形をとっていく。



 そうしてる間にほどよく時間も過ぎていく。

 旅だった先遣隊が拠点を造り。

 拠点の整備拡張が進み。

 レベルの上がった者達を追加要員として送り込む。



 目くらましの為に、周辺の迷宮にも分派した探索班を送り込む。

 今後の活動場所を探すための下見という名目で。

 また、分離独立したと触れ込んで、子会社化した旅団員達も送り込む。

 迷宮攻略が近づいて、次の行動に移ってると思わせるために。



 そこまでする必要があるかどうかは分からない。

 だが、貴族の動きをある程度牽制しておきたい。

 何を考えてるのか、何をしようとしてるのかが分からないからだ。



 一度貴族の使者をはねつけている。

 その原因は貴族の使者にあるが、それを貴族が受け入れるわけがない。

 見栄と意地の張り合いしか頭にないのが貴族だ。

 頭を下げればつけ込まれると考えてるので、絶対に詫びを入れる事は無い。

 むしろ、ヨシユキを敵視して潰しにかかってくるだろう。

 そう考えられるので、ヨシユキとしても気が抜けない。

 考えが見抜かれないように目くらましをしていくしかない。



 不毛である。

 だが、生きていくためにはやるしかない。

 さっさとこんな所からおさらばする為に。

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