表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
108/132

108 やる事が決まり即座に動き出していく

 ヨシユキの演説後。

 旅団は慌ただしく動いていく。

 迷宮攻略もそうだが、それ以外の動きも活発になっていった。



 まず、旅団の中でも比較的レベルの高い者達。

 レベル50からレベル60であるが、これらが迷宮の外の探索に出向いていった。

 次の向かう迷宮探しのためだ。

 この周辺────といっても5キロから10キロは離れてるが────にも迷宮がある。

 それらの中の様子を探り、次の探索に適してるかどうかを確かめに行く。



 迷宮攻略が見え始めた頃になると、こういった動きが活発になる。

 今後も迷宮で稼ぐ探索者ならば、知っておくべき事は数多くある。

 探索や攻略がどこまで進んでるのか?

 探索者の勢力はどうなってるのか?

 都市の雰囲気、探索者に好意的かどうか。

 活動のしやすさを確かめるために、これらを調べていく。



 実際、周辺の迷宮都市へと向かう者達は多い。

 10人ほどの探索班が他の迷宮の様子を探りにいく。



 しかし、それらとは別に、特に大所帯の探索班があった。

 規模は50人。

 それだけで大規模な旅団と言えるものだ。

 それらは旅支度をすると、他の者達とは違う方向へと向かった。



 何台かの荷馬車を構えたそれらは、確かに周辺の迷宮へと向かっていく。

 ヨシユキ達が今潜ってる迷宮の隣へと。

 ただそれは、人の勢力圏とは反対側。

 はびこる怪物達によって人が排除された場所。

 迷宮の乱立する場所だった。



 そこへと分け入っていく50人規模の探索班は、隣と言えば隣の迷宮の方向へと向かっていく。

 人が踏み込めなくなった場所にある迷宮に。

 しかし、それも途中まで。

 その進路は、迷宮ではなく更に奥地へと向かっていった。



 迷宮が乱立してる場所は、かつて人が住んでる場所だった。

 そこに大量の迷宮が発生した。

 あふれ出てくる怪物のせいで、人は撤退を余儀なくされた。

 今は王都とその周辺の幾つかの場所が人の手に残ってる。



 なので、怪物がはびこる地域でも、かつて人里だった名残が幾らか残ってる。

 廃棄されて久しい道や水路など。

 怪物に壊されずに残ってる家屋も。

 そういったものの間をぬって、大規模探索班は進む。



 測量士などを連れていくので、道や地形なども記録していく。

 大雑把なものになるが、それで充分だった。

 そうして幾つかの迷宮の横を通り抜け、様々な地域を探っていく。

 もはや忘れられようとしてる場所。

 そこの現状を可能な限り記録していく。



 当然、怪物も襲ってくるが問題にはならない。

 人がそうであるように、怪物も迷宮の外に出ればレベルが下がる。

 レベル50からレベル60の探索者なら余裕で撃退できる。



 そうして何度か探索班を送り込み、迷宮乱立地域を調べあげていく。

 さすがに一度で全てを解明できるわけではない。

 何度も何度も繰り返し探索班が送り込まれる。

 その果てにヨシユキ達は、目的合致した場所を見つけた。



「なるほど」

 探索班からの調査報告を読み、ヨシユキも考えをまとめていく。

 自分たちが今後向かうべき場所。

 適切な活動ができる所。

 余計な輩が出向いてこない領域。

 それが分かってきた。

「それじゃ、この迷宮に行くか」

 そう言ってヨシユキは次の迷宮を決めた。



 現在攻略中の迷宮より、離れる事200キロ。

 かつて隣国の都市があった場所。

 今は消滅した国の中にある迷宮。

 ヨシユキはそこにある迷宮を次の攻略目標とした。

気に入ってくれたら、ブックマークと、「いいね」を


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


ファンティアで支援を随時受付中

【よぎそーとのネグラ 】
https://fantia.jp/fanclubs/478732
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ