あまり自身に関心のない女の子と、その女の子に感心のある女の子のお話
あまり自身に関心のない女の子に友達が出来るお話
私はあまり、自分の事に関心がない。
理由は特にないけど、強いて言うならあまり自身に価値を見出せないから。
生きているのは、親不孝なことは出来ないから。
こんな私でも、ある程度の常識はあるし、わざわざ他人を悲しませる趣味もない。
無愛想な私でも世話をしてくれる親には、報いる程度の常識も持ち合わせている。
今までなんとなく生きてきた。
別に死んでも後悔はしないだろう。
今年から中学生になった。
2つの小学校の生徒が集まり、私を知らない人達が現れた。
小学6年の頃には私の性格も知れ渡り、わざわざ話しかけてくる人はいなくなった。
でも私を知らない人が現れて、話しかけてくる人が現れ始めた。
私は見た目は良い方らしい。どうでもいいから気にしてないけど、親から肌のケアなどをするように言われて行っているから、肌も綺麗らしい。
そういうわけで、男子がよく話しかけてくるようになった。
私は基本的に読書をしている。まだ授業も大した内容はないし、予習・復習のしようがない。
だから暇だと思われているのだろうか。
「ねぇねぇ、名前なに?」
「桐野 玲。」
「良い名前だね!俺の名前は○○!」
「俺は○○!」
俺は俺はと自己紹介をされる。
でもそんなに1度に言われても覚えられないし、興味もない。
だから。
「そう。」
こうとしか答えられない。それを繰り返していると、気付いたら周囲から人がいなくなっていた。
小学生の頃と同じだった。
「あの…。」
また声をかけられた。次は女子らしい。
顔を上げると、私の様子をうかがう女生徒がいた。
「初めまして、私の名前は上野芽衣です!玲さん、覚えてください!」
こうやって覚えてと言われるのは初めてだった。
だから私は、その名前を覚えることにした。
「そう。」
「よろしくお願いします!」
「よろしく。」
私が答えると、上野さんは笑顔になった。
なにか笑顔になる要素はあったのだろうか。
「私のことは芽衣って読んでください!あとっ、私と友達になってください!」
私なんかと友達になって、どうするんだろう。
でも、断る理由もないし、受け入れることにした。
「友達ね。いいですよ。」
「ほんとっ!?やった!」
芽衣さんはニコニコしている。私なんかと友達になれて嬉しいらしい。
「これからよろしくお願いしますね!」
これが芽衣さんとの出会いだった。