第二話 「嘘」
捨てられて2分ぐらいたち、馬車が見えなくなると、俺は一人つぶやく。
「あいつら騙されやすすぎだろ。捨てられた身とはいえ心配になるわ。」
実は、俺のスキルは、鑑定だけではないのだ。更にいうと、俺の職業も鑑定士ではない。
そのスキルの名前こそ、「スキル、魔法無限作成」。文字通り、スキルやオリジナルの魔法を、MPを対価に作り出す魔法だ。
このスキルだけでも十分チートだが、ステータスもすごい。参考程度に書いておこう。
石原健斗 刀使い Lv1
能力値:ATK100 DEF80 SPD120 MP1000 統計値1300 経験値0/100
スキル:『スキル、魔法無限作成』、『鑑定』
という感じだ。さっき、みんなのステータスを鑑定でちらっと見てみたのだが、勇者である優弥でさえ統計値は1100。だから、俺は勇者である優弥よりちょっと強いことになる。まぁ、必ずしもそうとは言えないかもしれないが。
まぁ、そんなことは置いておいて、とりあえずスキルを作ってみよう!!
ちなみに、「無限」とは書かれているが、実際には、「MPが続く限り無限」だ。
スキルを発動すると、何やらパソコンの画面のようなものが出てきた。これで作るらしい。試しに、「物品無限生成」と打ってみると、ピロン♪という音がした。画面を見ると、端のほうに、
〈スキル:物品無限生成を獲得しました〉
とかいてある。これで完成らしい。それからもう一個。「ナビゲーター」というものを作った。…始めてきた世界で、案内人がいないってのはきついからな…
それぞれの効果は、以下の通りだ。
「物品無限生成」…「スキル、魔法無限生成」の物バージョン。それ以上の説明はない。
「ナビゲーター」…聞けばなんでも答えてくれるスキル。ただし、回答不可なことも偶にある
これでMPを使いすぎてしまったのだろうか?俺は、そのまま気絶してしまった。