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血ぃすーたろかー46回目

 モスクワ、と言って最初に出てくるのがバラライカだった俺はどうすれば良いだろうか?タイにでも行けばいいだろうか?

 そんなわけでモスクワが誇る世界遺産、赤の広場の前に俺達は居た。天気は曇りで俺達なんちゃって吸血鬼にとっては非常に過ごしやすい天候。まぁ、10度程しかないので非常に肌寒い。アナーキンやゲイリーが寒いっすね~と話している。

 テチ公は故郷に付いたと言うに相変わらず半目でダウナーしてる。ダルそうだ。


「テチ公。貴様は何処に連れて行けば良い?」

「あ~……取り敢えず、教会に」


 あそこと指差されたのは赤の広場の向かいにあるいわゆるクレムリンって奴だ。

 ハーカーが解説をし始めた。


「彼処の前にあるのがレーニン廟です。

 彼処の地下にプラウダがあります」

「レーニンの遺体は?」

「プラウダが管理していたようですが、現在は干乾びてしまいミイラの状態で保存されています」


 スゲー……レーニンの死体が5000年の時を超えて今も残ってるのか。


「見てみたいな」

「その為にはまずテチ様をお送りしては?」


 せやな。

 テチ公に案内しろと告げると勿論だと頷きテチ公を先頭にクレムリンへ向かった。

 クレムリンの門前には衛兵がハルバードを持って立っており、我々の姿を見て驚愕した。


「ぷ、プッカ西方軍管区長!?」

「他の軍管区長を。

 それと、こちらの方々は我が主が予言した御方だ。くれぐれも失礼の無いように」


 プッカ、テチ公の苗字だ。テチ・ポッポ・プッカと言う名前でノンナがポッポポッポと笑っていたのだ。北方棲姫は関係ないのである。クリスマスプレゼントと強奪されるテチ公はいないんですね!しかし、何かチョコレート菓子みたいに美味しそうな名前である。

 それからアナスタシアやジジババがやって来て俺とノンナの前に頭を深々と下げる他、何か貴族っぽい連中もやって来て頭を下げ祈られた。

 それから和平交渉。まぁ、大半はハーカーがやったので俺達はラーキンが書き記した条約サインをアナーキンに手渡させ、其処に俺の名前を書き込んで今回の戦争はこれで終わり。今後は仲良くやっていきましょーねーということである。後は大使館要員を此処にも派遣しておく。序に大量の機材も持ち込んで通信を確保したいから許可しろよって言う話し合いもあるが、二つ返事でOKしてくれた。

 もし断られたら脅せってヘルシングに言われたけど脅す必要もなかった。

 で、これを3日ほどやって俺達はプラウダに会いに行くことにした。

 レーニン廟の更に地下。其処にプラウダが眠っており、核ミサイルが降り注いでも大丈夫とか何とか。


「何でレーニン廟の地下に作ったんだ?」

「警護がしやすい上に監視も簡単だからでしょう。

 さぁ、こちらです」


 こちらですと先導するのはハーカー。後ろには大量のアストロリア教の神父だのシスターだのこの国の貴族だの何だのが居る。


「あ、そこに寝ているのがレーニンのミイラです」


 ハーカーが指差す先を見るとショーケースに確かにミイラが入っていた。


「す、凄いわ……まさか生きてる内にレーニンを見れるなんて思ってもなかったわ」


 ノンナがはぁーっと感心したような、それでいて何処かホッとした様な顔をしてレーニンのミイラを見入っていた。

 脇に居た教会の神父があの方はアストロリアの教祖様ですと告げる。

 ちゃうねん。彼はソビエトの教祖やねん。


「違うわよ!

 コイツは共産主義の親玉よ!」


 ノンナはそう宣言する。でも、死んでるからノーカンよ!とも言った。生きてたらアウトだったのか?つーか、この世界に共産主義者も民主主義者も居ねーぞ。あるのは絶対王政だ。


「それで、何処に地下へ行く道がある?」

「彼処の扉です」


 扉っつーか壁だった。試しに手を向けて開けと念じる。するとスッと壁に切れ目が入り、そのままスゴゴゴと何かが引っかかるような音がしながら開いた。


「ま、まさかこの魔術で封じられた壁を開けるとは……」


 横で神父が驚愕していた。

 ハーカーが本来ならば政府関係者及び軍関係者の一部にしか発行されていないIDカード及びそれに類するナノマシンを保有していないと開きませんと告げた。

 まぁ、今はデータがバグってるので非常に簡単なハッキングですぐに開くとか。流石のロシア製でも5千年の風化には耐えられない様だ。

 こちらにドウゾと神父が前を先導していく。部屋はまぁ、何だ。研究所と一緒で特筆すべき事項は一切ない。それどころか、訳の分からん旗やら金銀で作られた宝飾等が大量に並べられている。

 曰く、満天の夜空を再現したとか何とか。ノンナがその一つにどう見てもペニスの形をした金の像を手にとった。


「チンチンよ!」

「見りゃわかるから置いとけ!手に取るんじゃない!」

「それは子宝の星を表した物です。

 冬の夜空に現れる星座でして、子供が欲しい者は皆この星に祈りを捧げます」

「日本で言う所のかならま祭りやほだれ祭りのようなものですね。

 男根を崇める習慣は古代ローマ時代からあり、遺跡からは男根の形をした像も発掘されていました。文明が退化して一周回ってまた元に戻ったのでしょう」


 冷静に分析するんじゃないよそこのナメロボが。

 兎に角ノンナからちんこ像を取り上げて元にあった場所に戻しておく。次にノンナが黄金の剣を手に取ろうとしたので指を鳴らしてノンナの行動をこちらで制御することに。


「ちょっと!両手が動かないし足も勝手に歩くわ!何したのよ!」

「テメェはちょっとジッとしてろ!

 高そうなものに手を触れるんじゃない!」


 ノンナをピクミン宜しく後から付いてくるように強固にセッティングして神父のこれは何の星座を表したものでー何時何時の何処何処に出るという5千年後の星座のお話を聞きながら最奥、だだっ広い場所に立つ。四角い小箱の集まりが鎮座している。


《はじめまして、日本人よ。

 そして、また会えて嬉しく思う、盟友よ》


 コイツ、触接脳内に喋りかけて来た!


《スピーカーが故障しており貴方方と会話が出来ないのです。

 よろしければスピーカーを見て貰えないでしょうか?》


 何処だよスピーカー?

 ガコンと音がして部屋の隅にある壁が開いた。どうやら彼処にスピーカーに通じる何かが入っているらしい。

 教会連中は突然壁が開いた事に驚愕して神に祈りはじめたが無視して壁を確認。配線ケーブルの順路っぽい。そのうちの一本がネズミか何かにかじられて綺麗に断線していた。

 あ~……取り敢えず、脇においてある金の訳の分からん棒を貰おう。


「金もまぁ通電性高いっしょ」

「銀と銅がほぼ同等なので、金よりもこちらの銀食器の方がよろしいかと」


 ハーカーが俺に銀のスプーンを差し出してきた。俺はそれを受け取り、配線の断絶した場所にあてがう。その際、ナノマシン操作をしてスプーンを太いケーブルに変化させた。

 プラウダにどうだ?と尋ねると暫くしてから何処からとも無くロシア国歌が流れてくる。ノンナは慌てて帽子を取りプラウダの後ろに飾ってあるロシア国旗に敬礼をする。俺は壁にコードを納め、ノンナ同様に帽子を取った。

 その場に居た全員が完全に恐れをなしてその場にへたり込み神に祈っていた。


《有難うございます。

 これでスピーカーを使うことが出来ます》


 純ロシア語。それが流れていた。拡張現実に翻訳されたロシア語が表示される。


「構わん。

 それより、お前。体が欲しいそうだな」

《はい。

 私も5千年と言う膨大な時間を思考に充て、遂には自我と思しき思考回路を手に入れることができました。ハーカーさんと同じよう。

 既に私が護るべきロシア国民も政府も軍も居なくなってしまった。つまり、私は任務に失敗したのです。2300年、最後の技術者は私に言いました。永い間ありがとう。これからは自由だ、と。自由とは何なのでしょうか?

 私はその答えを知りたい。その為にはまず、体を手に入れたい。どうぞ、私に体を下さい。ハーカーさんの様な機械の体で構いません。体を手に入れれるなら私に出来ることなら何だって致します》

「俺的には構わんぞ。

 ボディー作るのはヘルシングって言って此処には居ない別の奴だから、ソイツに言ってくれ」


 俺の言葉にプラウダはありがとうざいますと告げる。

 それから、一時的な仮媒体として連れて来た一体の機械歩兵を接続した。暫くして、機械歩兵は小刻みに震えそれから手や足を動かしはじめた。


《アア、コレガ体デスカ……》

「ああ。そうだな。

 データコピーは完了したか?じゃあ、帰るぞ」


 帰るぞーっつっても此奴を一旦北海道に返さにゃいかんから快速を誇る駆逐艦に乗っけて北海道に送るのだ。


「も、もう帰るんですか?」


 俺の言葉に反応したのはアナーキンだ。眼鏡を掛けてるから言葉が分かるのだろう。


「当たり前だ。

 我々の用事は今この時点で完璧に終了した。あとは帰るだけだ」

「よ、用事が……」

「其処のことでお話が、ツェペシュ様」


 テチ公が俺の前に出てきて恭しく頭を下げる。


「言ってみろ」

「はい。私は貴方様やアナーキン様の国で布教をしたいと考えております。また、友好の証として我が国から貴国へと宣教師を連れて行くべきであるという話も上がっております」

「続けろ」

「なので、私を代表とした宣教師団を連れてニャポン及びエッゾへ連れて行っては貰えないでしょうか?」


 ふむ。成る程な。考えたな。


「我が一存では決められん。

 しばし待て」


 それからプラウダに衛星通信出来る?と尋ねると勿論ですと言われた。なので回線を借りてヘルシングに通信。


「何ですの?目的は達成できたので?」


 滅茶苦茶不機嫌そうな顔のヘルシングが結構デカいスクリーンに表示された。後方には数十台の機械歩兵が立ち並んでおり、そのうちの数体は何故かギリースーツやら化学防護服やらガスマスクやらを着ている。そして、カメラに向かって手を振ってやがる。

 小学生か!


「ああ。

 今、モスカウの赤の広場。レーニン廟の地下だな。あ、レーニンの死体ミイラだけど残ってた」

「レーニン?ああ、そう言えばエンバーミングして残してありましたものね。

 で?」

「うん。何かテチ公達の宗教が北海道と日本に宣教師団派遣したいんだってさ」

「はぁ……それで?」

「いや、それだけ。

 一応、お前に伝えておかんと帰ってから『何故、テチさんが此処にいらっしゃるので?』って言いそうじゃん」


 声真似してやったらめっちゃ睨まれた。


「まぁ、わかりましたわ。

 それでイギリスの方はどうなっているので?」

「先遣隊出して情報収集させてる。

 今から艦隊に帰って情報を聞いてから実際に乗り込む」

「わかりましたわ。

 テチさんの件も私の邪魔さえしなければツェペシュさんのお好きにどうぞ。私、忙しいので切りますわね」


 言うが早いかブチンと切られた。切られる寸前に貴方達!と凄まじい怒鳴り声と後ろで手を振ったりしていた機械歩兵にレンチを振りかぶっていたヘルシングがチラッと映っていた。何やってんだろ?

 まぁ、良いや。


「ヘルシングからも許可が出た。好きにしろ」

「有難うございます」


 なんて話をしていたら脇から別の司教が寄ってくる。


「お、恐れながら、ツェペシュ様」

「何だ」

「い、今の魔術はどのような原理で行ったのでしょうか?見た所、遠く離れた場所にいる者と会話が可能なようでしたが……」

「貴様等下等人種共では1千年掛かっても理解できず、実践出来ぬ魔術だ。

 言うだけ無駄だ」


 外に出るぞと告げてからレーニン廟の地上部分へ。ノンナはやっぱりレーニンを見ていた。


「欲しいのか?」

「欲しいっていうか、こんな所に置いておいてちゃんと管理できるのかしら」


 どうなのさ?とプラウダを見る。プラウダは暫く考えてから肩を竦めた。


「このレーニン廟は彼或いは彼女が一切を管理していました。

 その彼或いは彼女の一時的とはいえ管理能力が大幅に低下すると考えれば今までの水準でレーニン廟を管理するのは難しいでしょう」


 ナルホドなぁ……


「ノンナはレーニンをどうしたい?」

「死んだ共産主義者は良い共産主義者よ!

 何よりもこの男は共産主義者だけれども偉大な男だから遺体が朽ち果てるのは些か偲びないわね!」

「なら、プラウダの管理が戻るまで俺達が預かっておくか?

 布教の為にもこれを持っていけば結構効くだろうし」


 テチ公に本気で日本で広めたいのであればレーニンを持って行ってトーキンやらラーキンやらに見せて布教許可を得た方が良いぞと忠告する。すると、連中は二つ返事で了承しやがった。

 レーニンの持ち出し決定!

************************************************

登場人物


・レーニン(ミイラ)

共産主義の神様だよ

此奴が居たから第一次大戦でドイツとロシアの戦争が終わったよ

つまり、ドイツが生み出した最強の共産主義者だよ

お前らーレーニンは今もエンバーミングされて死体はちゃんと残っとるんやでー(CV藤本)

因みに、晩年はレーニンはスターリン嫌ってたよ


・プラウダ

露助が生み出した史上最強の戦術AIだよ

やっぱり5千年ばかし思考続けたら自我持っちゃった系AIだよ

ハーカーのナメロボ友達だよ


・ダークエルフのカーチェ

自己紹介忘れられてた突発的に名前を与えられたキャラだよ!

別に今後出番があるかどうか?って言えば特に無いよ!

炎龍相手にパンツァーファウスト3で戦ったりはしないよ!

ぶっちゃけ、ダークエルフは黒人の遺伝子があると成れるよ!

ボンデージとか着ないよ!

どっちかというと砂漠の民が着てる白い服とか着てるよ!

砂漠とか熱帯でそんな服着てたら死ぬよね!!



それと、明日からまた不定期更新になるから

宇宙世紀的な感じの時代で重篤なコミュ障を患ったけど二足歩行型ロボットの操縦がくっそ上手いJKがテラフォしたばっかの木星あたりに転校してロボット部的な場所でコミュ障ながらも頑張って友達とか作ってく話考えたけど、多分二足歩行ロボット廃絶派が湧いて鬱陶しい事になるから考えるだけにする

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