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暴食の王〜喰らう力で異世界攻略〜  作者: ベニ・ドラ
第一章 辺境都市カルケル
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第一章 辺境都市カルケル 第二十二話

大分間を空けてしまいました。

ごめんなさい!


なんと、PVが74000、ユニークが16000!

あ、ありがとうございますっ!


ブックマーク、高評価よろしくお願いします!


 現在俺達は、カルケルへ帰るため街道を歩いている。この街道は、定期的にカルケル騎士団が巡回しているらしく、街道に入って仕舞えば魔物に襲われる事は、基本的に無いみたいだ。これなら安心して三人の話を聞けるだろう。


「ねぇ、カミュ、ミヨン」

「ん? どうしたシェスカ」

「なに?」

「先生とレインに、置いて行った事だけじゃなくて、私達がゴブリンに捕まっていたって、知られたら、また怒られるわよね?」

「先生とレインの事かよ? うわぁ、面倒くさいことになるぞ……」

「……た、確かに。取り敢えず謝ろうよ」


 なにやら三人が話している。レインと言うと、仲間かな? だけど、先生って? 置いて行ったってどういう事だろうな? ちょっと気になるな……。まぁ、取り敢えずなんでゴブリンの集落に居たのかを聞いとこうか。


「なぁ、三人とも。なんでお前らはゴブリンの集落に居たんだよ?」

「ゴブリン数匹なら、三人で戦えば勝てるよね」


 そう。鑑定で確認した訳では無いが、この三人は別に弱い訳では無いと思う。そういえば、この世界の人達はどうやって自分のステータスを把握してるんだ? 確か、カルケルの門番が罪人かどうか知るために魔道具を使ってたけど。これは後で調べようか。


「それなんですけど……。話すと長いのですが、

私達、本当は四人パーティーなんです。私とカミュとミヨン。そしてシーフ兼、弓使いのレインって子の四人でパーティーを組んでいるんです」

「なんで俺達が四人パーティーなのかって言うと、俺達全員、カルケルの同じ孤児院の出なんだよ。だから、皆んな家族みたいなもんだし、ギルドに登録してからパーティー組んじまおうって訳だ」

「ほ、本当はカミュ以外の三人で組んでたんです。でも、カミュには仲間が見つからずにずっとソロだったから、私達のパーティーに誘ったんですよ」

「なッ!? お前何余計なッ」


 ははぁーん。さては貴様ぼっちだな?

……冗談は置いといて、なるほどな。確かにカミュ君はこう、面倒くさいというか、何というか。好んで仲間にしたい人があまり居なかったんだろうな。


「そうか。良かったなカミュ君。パーティーに入れてもらえて。三人に感謝した方がいいぞ? 独りは寂しいだろうしな」

「う、うるせぇ! そんな事はどうでもいいだろッ!」

「まぁ、それは良いとして。その続きを教えてくれないか?」

「そうですね。レインとカミュは、よく喧嘩をするんですけど、昨日の夜に二人はまた喧嘩をしたんです。ねぇ、カミュ?」

「あぁ。今思うと下らない理由だけどな。それで今日の朝、レインが寝ている間にシェスカとミヨンに支度させて俺達の三人だけでクエストに行く事したんだよ。まぁ、そのせいでゴブリンの張ってた罠にハマって皆んなで彼処に捕まってたって訳だ。もうちょっとで危なかったかもな」


 カミュはそう言って肩をすくめる。ミヨンもシェスカも、そのままゴブリン達に捕まって居たらの事を考えたのか俯いたり身震いしたりしていた。


「へぇ、そういうことか。いつもならシーフであるレインのお陰で罠を解除。あるいは突破していたが、そのレインが居ない事によって罠を発見する事が出来ずに捕まったと……」

「あぁ、そうだよ。まぁ、お前とベルゼブブさんのお陰で助かったけどな」

「カミュッ! またレンさんのことお前って呼んで……」

「うるせぇっ! 俺は俺が認めた奴にしか、さん付けはしねぇって決めてんだよ!」

「し、失礼だよ……カミュ」


 ……まぁ、別に呼び捨てでも俺は一向に構わないけどな。緋宮煉だった頃ならいざ知らず、この世界の俺は15歳だ。多分この三人も同じくらいの歳だろうしな。特に問題は無いだろう。

 それは良いとして、そのレインって子に会ったら、三人……特に言い出しっぺのカミュ君が責められる、ってことか。成る程な、そりゃ大変だ。


「ゴホンッ。で、だよ……レン。助けてもらった事には礼を言うぜ」

「ふぅん。名前で呼んだってことは、俺の事を認めたってことか。まぁいいよ、カミュ君。だけど、そのレインって子に怒られるのは自業自得って奴だ。甘んじて受けたまえ」

「僕もそれが良いと思うよ。カミュ君は幸せ者だね、誰かに心配されるなんて。自分を心配してくれてる人は大切にしなきゃいけないよね」

「そ、そうだよカミュ……さっきも言ったけど謝れば許してくれるよ!」

「カミュには懲りてもらわないと……ね?」

「ちっ。わかったよ、ちゃんと謝ればいいんだろ、謝れば!?」


 そんな話をしていると、大分カルケルが近くになってきていた。まぁ、ゴブリンの集落から3kmしか無いしな。この分なら後十数分位で着くだろう。

カルケルに近づくたびに段々と人が増えてきた。


「さぁ、後少しでカルケルだぞ」

「レン君ッ! カルケルに着いたら直ぐに東門通りのレストランに行こうよ」

「ん、あぁ、それなんだけど」


 俺達はギルドの依頼を受けてゴブリンの集落へ向かった訳だ。ゴブリンキングも出現したしな、カルケルに着いたら直ぐに報告に行かなければならない。それに報告が終わったら、もう鐘がなる頃だろうし、クックさんが料理を作って待っているだろう。つまり、寄り道している暇がない。


「悪いが。考えてみたら今日は時間が無いんだ。明日必ず食べに行こうぜ?」

「えー! なんでだい? 約束だったじゃ無いか」

「いやな、先ずギルドに報告するだろ? で、だよ。普通なら直ぐに終わるだろうが、今回はゴブリンキングが出現した訳だよ。イレギュラーだ。間違いなく長時間ギルドに居なくちゃならない」

「それはわかるけど……」

「そらに、その頃には黒鉄の剣亭でクックさんが料理を作り終わる時間帯に成る可能性が高い。それに、幾らベルゼブブでも、レストランでたらふく食べた後に連続でクックさんの料理も食べるのは辛いだろ?だから、今日はやめて、明日のお昼に行こうぜ。な?」

「はっはっはー。レン君。君は僕のことを誰だと思っているだい? レストランで沢山食べてクックさんの料理も食べるなんて、余裕だよ、よ、ゆ、うっ! ……まぁでも、確かに急いで食べるってなると味わう時間が無くなっちゃうよね……やめとこ」


 そうだった。こいつ、暴食の王だったわ。でも、どうやら今日は諦めてくれるみたいだな。

二人で食べてもいいけど、カミュ君達も誘うか。


「ああ、そうしてくれ。そうだ、シェスカにミヨン。それとカミュ君。明日の昼、暇かな? 暇なら一緒に食べに行こうよ」

「あっ? いいのかよ? どうするシェスカにミヨン?」

「え、レンさん、いいんですか? 私達もご一緒にしても」

「れ、レンさんが良いのなら……行きたいです」

「あぁ、問題ないよ。ベルゼブブもそれで良いだろ?」

「うん、問題ないよ。問題はどのお店で食べるかだよ?」

「この世界らしいとういうか、カルケルの名物なんかを食べたいな……。シェスカ達はどこか美味しいお店知ってるか?」


 折角の異世界だし、元の世界じゃ食べられない物を食べたいなよな。クックさんの作ってくれたジャイアントボアのシチューも美味かったけど、食材が魔物ってだけで普通にシチューだったからな……。見たことの無い様な、美味しい料理が食べたいだよなぁ。まぁ、街中を見ても見たことの有る様な物しかなかったし、どこの世界も料理は似通ってしまう物なのかもしれないな。


「それなら知ってますよ! 東門通りの裏路地にある食堂なのですが、安くて美味しいんですよ! 私達駆け出し冒険者に人気なんです」


 ほう、安くて美味しいのか……。多分ベルゼブブが滅茶滅茶食べるだろうし、安ければ安いほど良いからな。其処にするとしよう。


「へぇ、いいな。明日、案内してくれよ」

「わかりました!」

「よろしくね、シェスカ君。レン君。早く明日にならないかな?」

「おいおい……。まぁ、そういう事で、頼むぜシェスカ。俺達はまだカルケルの地理を全く把握してないからな……案内が居ないと直ぐに迷ってしまうよ」


 そんな話をしながら俺達はカルケルの東門に到着した。数人の商人と思わしき人達がカルケルに入るのには順番待ちをしている。荷物の確認をしなければならない様だな。

まぁ、俺達は冒険者だしな。全く関係のない事だ。


「衛兵さん、お疲れ様です」

「おぉっ? シェスカの嬢ちゃん達じゃないか? 何時もならもっと早く帰ってくるけど、今日は何か有ったのかい?」

「あぁ、おっちゃん。……何か有ったも何も、三人一緒にゴブリン共に捕まっちまったんだよ」

「おいおいっ!? マジかよ? じ、じゃあレインの嬢ちゃんはどうしたんだよ?」

「レインはそもそも、今日は居ねぇよ」

「そうかそうか、そいつは良かった。……にしても、ゴブリン共に捕まったんだろ? よく無事だったな?」


 どうやら、三人はこの衛兵と顔見知りらしい。

まぁ、三人はこの街で育ってるしな。顔見知りなのも当然といえば当然か。


「はいっ。レンさん達のお陰で助かりました。こちらのお二人がその、レンさんとベルゼブブさんです」

「えっと、ご紹介に預かったレンです。先日、冒険者になったばかりの新人ですが、よろしくおねがいします」

「同じく新人冒険者のベルゼブブだよ。よろしくね?」

「へぇ……っておいおい。お前らって新人なのにあのザッコ共を倒した奴じゃあねぇかよ! いやぁ、あいつ等が叩きのめされたって話を聞いて、すげぇ清々したんだぜ?。前々からあいつ等酷え事してやがったが、俺達じゃ力量的に止められ無かったからな……。街の衛兵を代表して感謝するぜ。

ありがとうよ」


 彼奴ら、本当に嫌な奴らだったんだな……。衛兵代表して感謝される程だぜ? あの時ボコしといて本当に良かったなぁ。


「いえいえ。感謝される様な事はしてませんよ。降りかかる火の粉を振り払っただけですから。な、ベルゼブブ」

「そうだね。まぁ、感謝されて嫌な気分はしないけど」

「おいおい、謙遜すんなよ? まぁ、俺達はお前に感謝してる。この事実はお前がどう思っていようが変わらねぇ。それに、お前達二人はシェスカの嬢ちゃん達も助けてくれたみたいだしな」


 ベルゼブブの言うとおり、感謝されて悪い気はしないな。まぁ、今後も出来るだけ、誰かに感謝されるように行動していこうか。


「なぁ、おっちゃん。俺達早くギルドに向かいたいんだけど、通っていいかよ?」

「おっ、あぁ悪い悪い。通っていいぜ。じゃあな」

「ありがとうございます」

「衛兵のおじさん、さよなら」


 衛兵はそういった仕事に戻っていった。

はぁ、やっとカルケルに着いたな。一体何歩、歩いたんだろうか? 万歩計が欲しくなるな。


「さて、ギルドに向かおう。みんなも他にする事は特に無いよな?」

「は、はい。早く行かないと、受付が混んじゃいますっ!」

「それは困るね。レン君、早く向かおう」

「そうだな。さっさと行こうか」


 他の冒険者に遅れを取らないよう、急ぎ足でギルドに向かう。ベルゼブブは、点在する食べ物の屋台を横目によだれを垂らしそうにしているが、残念だが、今は屋台で買い物をしている暇は無い。


「結構門から遠いんだよね、ギルドって」

「案外距離あるよな」


 冒険者ギルドはカルケルの中央街に位置し、全ての門へと大通りを通じてアクセスできる。その代わりに門からの距離が長い。

 人通りが多くなってきた大通りを急ぎ足でギルドへと向かった。


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