リアリティについて2
以前、「リアリティについて」 というサブタイトルで書きました。
このテーマで思うことは色々ありますので、再び取り上げることにしました。
10年近く前。
『ケータイ小説』の人気が爆発的になる少し前ぐらいだったでしょうか。
当時から、スポーツを取り上げた小説を読むのが大好きだった私は、とあるサイトで、『野球』をキーワードにした小説を検索しました。
検索結果の中にあった、女の子が主人公で高校球児に恋をするお話を、読んでみることにしましたが……。
その小説は、桜が咲く時期に甲子園への出場が決まったという場面から始まったのです。
『桜が咲く時期に、甲子園の春のセンバツで優勝した』のではありません。
高校野球の春の地区大会は、甲子園には繋がっていません。
一部の地区では、春の地区大会が夏の地区大会のシード権に関係する場合もあるようですが、甲子園に直結してはいません。
この点について、作者の方に、メッセージを送るフォームから指摘したのでしたが、返答はありませんでした。
その後、削除してしまったのか、検索をしてもその小説は表示されなくなりました。
私は、スポーツの要素がほんの少しでもある小説については、『主人公の恋の相手がスポーツをしている』設定だけで、試合のシーンがほとんどなかったとしても、状況設定を現状に合わせたほうが良いのではないかと思っています。
お話が現状に合っていないと、読んでいて違和感が出てきてしまいます。
フィクションであっても、現実の世界を舞台にして、広く知られている事柄を扱う場合は、勝手に何でも書いていいというわけではないような気がするのです。
ウェブで小説を書いている私たちは、それぞれ本業があり、専業作家の方のように念入りに取材をできる時間は、なかなかありません。
それに加え、専業作家の方は、編集者の方に間に入ってもらったりして、作品の題材に実際に関わる方に直接話を聞くこともできるでしょうけれど、趣味で小説を書いている一般人の立場では、難しいところですね。
ありがたいことに現在の時代は、インターネットの情報が充実しているので、知りたい項目について気軽に調べられますね。
インターネットで配信されている写真や動画を見ることにより、書いているお話のイメージを頭の中で映像化させることもできます。
小説を読む側の立場になった時の私は、リアルな設定で、オリジナリティあふれるお話を読むのが大好きです。
現実の日本のお話ではなくても、オリジナリティがあって、登場人物に人間味が詰まったお話は、楽しく読み進められます。
「小説家になろう」ではなく、他のサイトで私が気に入っている小説の中に、プロ野球選手が登場するラブストーリーがあります。
その小説は、実際の野球界の出来事を取り入れたところから、どう考えても現実ではあり得なさそうなところまで、絶妙な配合で、読みごたえがあるストーリーになっているのです。
お話の本編の後には、参考資料が数多く挙げられています。
作者の方が、もともと野球ファンとして見聞きしてきたことに加え、きちんと調べたこともお話に取り入れたために、現実のチーム、現実の選手かと錯覚してしまいそうなほど、リアルなお話が出来上がったのだとうかがえます。




