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世界の話をしよう(圧縮版)

「まーってーーーー……」

 広大な森の一角で。

「……まーってーー、あたしのーー、あーさーごーーはーーんーーーー……」

 今日も朝から響く声。



 ここは、森の町。

 広い、広い、途方もなく深い、森。


 豊かな森の中には広場があり、目抜き通りが森の外に続いている。

 殺風景で店も建たない目抜き通りは、魔術師達の自治区である森の「管理塔」を起点に、森の外の街道と広場だけを繋いでいる。


 森の中には、互いに繋がりを持たない多くの通りが点在している。

 道を知らない者が簡単に入り込めないそこは、研究に没頭する魔術師達の集落だ。


 魔術師達の森「マギズ・フォレスト」。己の「術」を使って仕事を引き受け、あるいは日々研究に没頭する、術師達の町。

 魔術をかけられるのを防ぐため、誰もが本名を名乗らず、通称や魔法名で生活する、森という名の「町」。


 そんな場所に、ちょっと奇妙な場所がある。


 森の外れの通りにある「錬金術師」の小さな集落。


 かつて「魔力に頼らず金の生成を成し遂げん」と、一部でさかんに研究が行われた「錬金術」。魔法に頼らず成果も上がらず、研究資金を食いつぶすだけの「錬金術師」は、長らく「まがい物の術師」「術師という名のペテン師」の代名詞だった。

 が。その研究の副産物として偶然「魔力」そのものが物質として抽出された事で、錬金術はちょっと見直される事となる。


「魔力物質」の発見。


 金の生成は遂に成されなかったが、これを機に不名誉であった呼び名はめでたく市民権を得た。

 今では「魔力物質」そのものや、それを動力として生かすからくりを研究するようになった「技術師」達がその名を受け継ぎ、日夜研究に明け暮れている。

 魔法の栄えるこの国でそんな事に没頭するのは物好きだ、という認識は、今も昔も変わらないのだが。


 彼らは「技術師」。

 通称「錬金術師」。


 ある者は、未だかつてないからくりに全てを捧げるために。

 ある者は、変わり者として世間で爪弾きされて。

 ある者は、研究に必要な材料を身近に求めて。

 ある者は、理想を追い求めるに適した環境として。

 ある者は、なーんにも考えずに。

 変わり者の集まる通りに、少しずつ家が増えてくる。


 彼らが集う森の外れの「錬金術師通り」。


 今回ここに語られるのは、彼らの「日常」と言う名の「語られぬ伝説」である。

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