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4話 2歳になった。

なんだかんだで、異世界生活1日目を終了させた俺は気持ちいい朝の光に包まれながら起きた。


わけではなく、深夜の夜泣きであった。

しっかりと17歳の中身であっても本能には逆らえないらしい。


というわけで俺は今テリーヌ様の母乳を飲んでいる。

そこで、テリーヌ様の母乳を味わいながら今わかっている情報を整理することにした。


・俺はベルン王国第一王女である。

・名前は一応『エーラ・ブラックロード・ベルン』である。

・母にテリーヌ、父にエグザ、兄弟はデイア、レイスである。


情報をまとめてみると俺は意外に、すごい家に生まれたことになる。

王家ということは、もう人生勝ち組じゃないですか。

一番の不満は、自分が女である点だ。

別に、中身も女なら何の問題もない。

しかし、自分は男である。

これはもう諦めることにする。

絶対、男のそれになんか負けない。


俺が負けフラグを立てていると、テリーヌ様が俺の顔を自分の胸から離す。

なんだ、もう終わりか。

悲しいが、もう終わりのようだ。これからはもっと味わうことにした。


ああ、眠い。0歳の体で、17歳の中身なのだ。体がついていかないのは仕方がない。


こうして俺はまた意識をまどろみの中へ引きずりこまれる。




今度目覚めたときは、気持ちがいいテリーヌ様の胸に包まれて起きた。

テリーヌ様が俺を、抱きかかえている。


おお、柔らかい。

こう、なんかふにふにとしている。


気持ちいいので、二度寝をする。




また起きる。今度は、本能のままに泣いた。もう朝なので、夜泣きではない。

そういえば、テリーヌ様のドレスの胸元が開いていたのは、夜泣き対策であった。

誕生祭の後は、すぐそのまま寝ることになったいたらしい。


テリーヌ様が着替えを終わらせて来てくれる。

また母乳を飲む。今度はよく味わって飲む。

やっぱりおいしい。


この日1日は

泣いて、テリーヌ様。泣いて、テリーヌ様。

を繰り返した。


生後1日目で出来る事なんてこの程度である。






この生活でそれなりたったころだろうか、はいはいができるようななった。


これで、行動の自由度が圧倒的に上がった。

食べ物も離乳食っぽいものにかわっていった。


はいはいができるようになったことで新しい、それでもって耳よりな情報が入ってきた。



この世界には、魔法がある。



この情報はものすごく嬉しい。魔法を使うのは前世からの憧れである。

自分に魔法の才能があるか分からないが、とりあえず存在が分かっただけで嬉しい。




1歳の誕生日である。

さすがに国民全員で祝うことはないようだが、城の中は誕生日ムードだった。

年、月の数え方の概念は変わらないようで、地球の1年はこっちの1年と同じになっている。


また、髪が伸びてきてボーイッシュな髪形と同じくらいの長さになってきた。ちなみに髪の色は黒色で、テリーヌの髪の色を全く遺伝していない。


それから1か月がたった。

立って歩くことができるようになってきた。

まぁ、よちよち歩きである。

また、離乳食に完全に切り替わった。


それから3か月がたった。

長く歩けるようになってきたが、やっぱり心もとない。歩く練習を続ける。


またまた、それから3か月たった。

室内を自由に動けるようになっている。

このまま城の中に出るにももうすぐかもしれない。

まあ、移動はいつもテリーヌがしてくれている。やっぱり自分にまだ自由はない。


またまたまた、それから3か月たった。

室内の移動にはほとんど問題が生じない。

1歳になってからのこの7か月で、この国の公用語が分かった。


ベルン語


そのままである。だがこれがこの国の公用語である。

ベルン語は、日本語そのままとなっている。

ベルン語=日本語と考えて何の問題もない。

しかも、ベルン語には漢字までもが存在していた。

完璧な日本語になっている。これで俺はこの国の言語の読み書き、発声ができ

る。






2歳になった。

もう歩くのは完璧で、扉も自力で開けられることが確認済みだ。


というわけで、城内に出ることにした。

最近は、テリーヌも目を離していることがあるので、隙はある。

ささやかな自分への誕生日プレゼントだ。




今俺は、真っ赤な絨毯が敷かれ、シャンデリアがキラキラと輝く廊下に出ていた。

きれいな風景画や、甲冑なども飾られている。


そんな廊下をテリーヌや、エグザの家臣に見つからないように歩く。コソコソとしていれば案外気づかれずに済んだ。


少しルールを破っているようで背徳感がある。


とりあえず、片っ端から扉を開けていくことにする。


あの扉、この扉、そっちの扉、と開けていく。

鍵がかかっている部屋も多く、入れる部屋は少ない。

しかも、こっそりのぞくと人が入っている部屋もあるのでまだ部屋には一つも忍び込めていない。


そんなこんなで、お城探検は失敗かと嘆いているときの事である。遂に人が入っていなくて、鍵もかかっていない部屋を見つけた。


その部屋には本棚があり、本がこれでもかというぐらいに詰まっている。

これは俗にいう、書斎ではないかと、推測する。


まぁ、とりあえずは探索だ。

読んでくださりありがとうございます。林朋昌炎です。

物語の進展が0歳じゃ見られないのでほとんど飛ばして2歳にしました。

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