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プロローグ 紡ぎの言葉
かつて異世界で“金色の乙女”と呼ばれ、奇跡のような冒険を体験した少女――リビィ。
あの日から時が流れ、もうすぐ16歳になる彼女は、現実世界で日々を懸命に生きていた。
だけど、忘れたことは一度もない。ヴァーンとの約束も、あの世界の風の匂いも。
「また逢えるって、信じてるから」
静かに、けれど確かに始まる新たな物語。
大切な人と、もう一度出会うために――少女は再び、運命の扉を開く。
夢は、終わってなんかいなかった
心を伝えること、言葉にすることはとても大事なこと。
言葉を合わせ、心を繋ぐ。
伝えるための努力、伝わるための努力。
紡ぐ言葉が絆を生む。
絆とは縁、えにし。
それは紡がれていくもの。
それは紡いで、紡がれて、連なっていく。
運命とはまさに不思議なえにしの重なり。
だからあなたの言葉を伝えることを忘れないで。
ある日、突然、運命が変わることだってある。
そう、いつだって不思議なことはいきなりやって来るものだから。
第一話に続く
ここから物語は始まります。またリビィの冒険付き合ってくだされば嬉しいです!