俺と義妹、昔と今。
ぼっち・ざ・ろっく見てました、ごめんなさい_(:3 」∠)_
今日の夜更新は、たぶんこの一回です。
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※更新はスローペースです。申し訳ない(他作品で色々ありまして……!)
『やーい! 日本人なのに、変な髪してる!』
『染めてんだろ、不良だ!!』
『や、やめて……!』
涼香はその日本人離れした綺麗な容姿が災いして、イジメに遭っていた。いいや、正確にいえば好奇心の対象や、好意の裏返しだったのかもしれない。しかし責め苦を受けている本人にとって、それは悪意に他ならない。両親が再婚して引っ越してきてから、しばらく彼女は引きこもりの状態に近くなっていた。
『てめぇら! うちの涼香に手を出すんじゃねぇ!!』
いま考えると、ずいぶん正義の味方ぶった言い草だけど。
俺は義妹がイジメられるたびに、彼女のことを助け続けていた。以前にも同じことを語ったかもしれないが、これが『兄としての責任』だと、自分で感じていたのだ。
だから、ヒーローのような行動ができたのかもしれない。
『大丈夫か、涼香?』
『う、うぅ……』
それでも、なかなか彼女の心は開けなかった。
無理もないだろう。いきなり違う環境に置かれて、いじめを受けて。それで先日まで他人だった相手に、容易く心を許すなんてできるはずがない。
俺もそれは分かっていた。
周囲は俺の偽善者振りを白い目で見ていたし、ノリの悪さを陰口叩いていたのも知っている。それでも俺は自分の役割をしっかりと貫くと、心に誓っていた。
『ほら、これやるよ。桜の花びら』
『え……?』
そして、義妹に笑顔を与えるのも自分だ、と。
そう考えて、彼女の手のひらに宙を舞っていた桜の花びらを置いた。
『涼香はこの桜みたいに可愛いんだ。だから、自信を持ってくれ!』
何度思い返しても、クサイ台詞だと思う。
それでも、俺は涼香に笑ってほしい一心で接していた。すると、
『…………くすっ』
その時に初めて、俺は義妹の笑った顔を見たのだ。
あまりに愛らしい表情に、心奪われたのを憶えている。
そして、その想いはいまも色褪せることはないのだった。
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