fifteen! 訪れたピンチ。
入学式から初日の授業まで、3日間の休日がある。
学校がクラス分けの期間として休みを設けるのだ。
しかしテストを受けてから2日後、何故か俺は学校にいた。
「ライン・ガ・ゲルド、か。いい名前だ。」
俺の前にはこの学校の先生がいた。若くて美女な先生で、スタイルもいい。しかしめっちゃ怖そう。手には生徒の名簿を持って、こちらを睨んでくる。
「あたしはユナ・ラン・ホワイト。aクラスの担任をやっている。」
沈黙の後、喋りだしたのは俺だ。
「あの...なんで僕呼ばれたんですか?」
ユナ先生は俺を睨む。
え?俺ほんとになんで呼ばれたの?
「しらを切るか?ライン。」
そんなこと言われたって、しらを切っているつもりはないんだけどなぁ。
「ライン。お前を私の推薦でaクラスにする。」
「..............」
ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ
なんで?どゆこと?
「ちょっどういう事ですか?困りますよ。俺なんかがaクラスに行ったって...」
本当に困るaクラスに言ってしまえば普通の学生ではなくなってしまい、優等生の扱いを受ける。もし、俺がボロを出せば、疑われるのも容易だ。
「その反応。やっぱりな。」
ユナ先生は呟いたあと、言った。
「お前、魔石の前で魔力を圧縮したろ。」
げっ。なんでバレてるの?
「しかもその後涼しい顔で弱い魔法バコバコ打ちやがって。気づかないとでも思ったか?」
まじかァ。いい演技だと思ったんだけどなぁ。
「あたしはねぇ、魔力を探知できる能力を持っているんだ。それであんたが莫大な魔力を持っている事に気づいた。しかし、そんな目を付けていた生徒から、魔力が減っていったんだ。誰でも怪しむだろ。そんで調べてみたら、案の定、テスト結果が全て中の下くらいに調整されていると来た。甘かったなぁ、ライン。学校を舐めすぎだ。」
俺の顔から冷や汗が出始めていた。
「それで、おれはaクラスに行くのか?」
「そうだ」
んなアホな!
「そんな無茶苦茶な。おれがaクラス並みの実力を持っているかは分からないじゃないですか...」
俺がそう言うと、先生は笑った。
「そうか...じゃあ試してみるか?」




