十三話 入学!魔法学校 前編
7年間...
長かった。
いやほんとに長かった。
この日の為に毎日欠かさず、魔力を抑え込む修行をした。
全ては魔王を倒し、膨大な力を得ていることをバレないようにするために!
朝起きて、ご飯を食べたら、出発だ!
扉を開け、家の門を出ると、そこには昔からよく遊んでいた幼なじみがいた。
「おはよ!ライン。」
ラインそれは転生後の俺の名前だ。
ライン・ガ・ゲルド
全体で見ると割とださめだが、ラインだけならまあまあ響きが良い。ちなみに俺はこの名前をたいそう気に入っていない!
「おはよう。シュナ」
俺が欠伸をしながら言うと、彼女は言う。
「どうしてそんなに眠そうなのよ。」
「眠いからだよ。」
俺達は歩いて学校へ行く。いや、別に俺貴族だから馬車とか使ってもいいんだけど、せっかくの学校だし、どうせなら歩いて行きたいじゃん?
だから7歳で初めて学校に通った時からずっとシュナと歩いて学校へ向かっているんだよね。
こうしていると、前世のことも思い出せるし!
ま、親にはだいぶ反対されたけど...
しばらくしてシュナは俺に話しかける。
「ねぇライン。あなたはどのクラスに入れると思う?」
「俺?んー。fクラスくらいじゃない?そんなに強い魔法を使える訳でもないし。」
大嘘だ。なんなら少し大きめの村なら丸ごと破壊できる自信はある。
やる気はないが。
ちなみにクラスというのは学校のクラスなんだけど、魔法学校ではその実力に合わせてクラスが変わるんだ。
クラスはa~iまである。fクラスと言うと、中の下。正体を隠すのには最高のクラスなのだ。
彼女はしばらく黙り込んでから言う。
「f?ラインならもう少し高いところも行けるでしょ。」
まあ、行けるけど俺はfクラスにしか行きません。その為に修行をしてきたんですから。
「シュナは?どれくらいのクラスに行けると思う?
まぁ、多分aだと思うけどね。」
「まぁね。私はaクラス狙うつもりだよ!」
だろうなと思った。シュナは魔法において物凄い才能を持っている。
入学したらトップ争いに入れるくらいに。
まぁ、そんなこんなで俺達は新たな学校を楽しみに話しながら歩いていた。




