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死にたがりの天使様  作者: Weiß (ヴァイス)
Prolog
1/2

天使、花の地雷を落とす

処女作品


拙い部分も多いかと存じますが、何卒宜しくお願い申し上げます









────彼女は儚くも温かい────



────残酷な天使だった────

























「好きです!付き合ってください!」


木漏れ日が優しく差し込む昼休みの中庭


木の葉で少し照れた様子の男の子は、溢れ出した気持ちを目の前の彼女にありのままぶつけた




『ごめんなさい、恋人にはなれません。私は誰とも付き合う気がないんです。


でも告白は嬉しかったわ、ありがとう!』




痛いほど伝わる男の子の気持ちに少し心を痛めながらも、しっかりとNoと意思表示をした彼女


細くて長い茶髪が風に吹かれ綺麗に輝くと、目を逸らし俯いた彼女の顔を垣間見させた


その姿に、告白を断られたのにも関わらず、男の子は完全に見惚れてしまう


少しの沈黙の間も、まるで絵を見ているかのような彼女の美しさに釘付けになった


彼女は告白を断った申し訳なさからか、しばらく気まずそうに俯いたままだった


どれくらい経っただろうか、


風が勢いよく彼女を包み込み、俯いて見えづらかった綺麗な顔をふわりとあげた


まっすぐに男の子の顔を捉える彼女


男の子は頭にハテナを浮かべたが、そんな事も気にせず、彼女は沈黙を破った




『そうだわ!私はね、みんなに幸せになってもらいたいの


だから私に、あなたの大切な人を探すお手伝いをさせてもらえないかしら?』




花のような笑顔で、心の底からの言葉で、たった今告白してくれた人に彼女は残酷な言葉を放つ


悪気のない純粋で無邪気な顔


何もかもを皆に許させてしまうような彼女の優しい空気




「は、はい!ありがとうございます……」



有無をも言わせない、麻痺しているとしか思えない状況が作り出されていた


男の子の答えを聞いてニッコリとする彼女


魔性と呼ぶにはどうも幼い


けれどもフられると分かっていても告白したくなるような綺麗な容姿・その他のステータス……


一件どの王道ラブストーリーにも出てくるようなヒロインだが、彼女はどこか、それと違っている


男の子に手を振りながら中庭から立ち去った彼女は、後にこう呼ばれる事となった






















────『残酷な天使』と────

























最初だけ短いです、すみません……

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