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もう泣き言はいいません!愛する人を守るために立ち上がります  作者: Karamimi


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第75話:王宮へ

「わかったよ、アイリーンがそこまで言うのなら…ただ、どうか俺の傍を離れないでほしい。それから…いいや、何でもないよ。それじゃあ、行こうか」


 ジルバード様が何か言いかけたが、そのまま私を抱きかかえて歩き出した。


「ジルバード様、自分の足で歩けますわ。もう魔力も全回復しておりますし」


「さっきまでずっと眠っていたのだから、あまり無理はしない方がいいからね。魔王が復活してから、ずっと君は無理をしていただろう?俺の言う事など、全く聞かなくて…今くらいは、俺の言う事を聞いて大人しく抱かれていてほしい」


 確かに私は、魔王が復活してから、好き勝手に動いていた。よく考えたら、ジルバード様は前世で、ずっと私を助けられなかった事を後悔し続けていた。今回の戦いは、並々ならず思いで挑んだことは容易に想像できる。


 それなのに私ったら、魔王を倒したい一心で無理をしてしまった。なんだか申し訳なくなり、そのまま馬車まで運んでもらった。


 そして馬車に乗り込むと、まずはジルバード様に謝罪をした。


「ごめんなさい、ジルバード様。私ったら、自分の事しか考えていなかったですね。本当に申し訳ございませんでした」


「俺は別にアイリーンに謝ってほしい訳ではないよ。ただ…君が目覚めたことがまだ信じられなくて…」


 そう言って俯いてしまったジルバード様。それだけ私は、彼を心配させてしまったのだろう。増々申し訳ない。


「本当にご心配をおかけして、申し訳ございませんでした。もう魔力も全回復しておりますので、どうかご安心を。これからはずっとお傍にいますわ。4000年の想いが、やっと実を結ぶのですから」


「アイリーン、さっきから4000年と言っているが、それは一体…」



「「「「「ジルバード殿下、アイリーン様、おかえりなさいませ」」」」」


 いつの間にか王宮についていたようで、御者がドアを開けた瞬間、沢山の人たちが声を合わせて迎えれてくれた。


「アイリーン嬢、よく来てくれた。目覚めたばかりなのに、こんなに早く王宮に来てくれるだなんて。さあ、こっちへ」


「アイリーンちゃん、目覚めて本当によかったわ。ジルバードを生きて連れて帰って来てくれて、本当にありがとう。そのうえ、魔王まで倒しただなんて…本当になんと感謝を申し上げたらよいか」


 さらに陛下や王妃殿下までも。どうやら私が目覚めた事、さらに王宮に向かおうとしていたことを、一足先に誰かが伝えた様だ。


「いいえ、私は自分の宿命に立ち向かっただけですわ。それに私1人の力では、到底魔王を倒すことはできませんでした。ジルバード様を含め、沢山の人たちの助けがあったからこそ、魔王を倒せたのです。ですから、どうか頭をあげて下さい」


 何度も何度も頭を下げる王妃殿下に声をかけた。


「アイリーンちゃんは、本当に優しいのね。それなのに私ったら、今まで酷い態度をとって、本当にごめんなさい」


 ポロポロと涙を流す王妃殿下。


「王妃殿下、どうか涙を…」


「アイリーン!意識が戻ったのだね。よかった!」


 この声は…


 声の方を振り向くと、そこには満面の笑みを浮かべたレドルフ殿下の姿が。この男、魔王討伐の時にも表れなかったのに…今更現れるだなんて、一体どういうつもりかしら?そもそもこの男の存在を、忘れていたわ。


「お久しぶりです、レドルフ殿下。お元気そうで何よりですわ」


「ああ、僕は元気だよ。それよりも、聞いてくれ、アイリーン。ジルバードの奴、アイリーンと結婚するだなんて、図々しい事を言いだしたのだよ。第二王子のくせに、図々しいと思わないかい?英雄でもある君と結婚するのは、僕なのに!」


「兄上は何をおっしゃっているのですか?アイリーンと兄上は、とうの昔に婚約を解消しております。そしてアイリーンは、私を愛してくれているのです。魔王との戦いが終わったら、結婚をする約束もしております。父上、アイリーンは私と結婚する事が決まっているのですよね!はっきりと兄上に伝えて下さい」


「父上、僕はこの国の王太子です。王太子でもある僕を差し置いて、家臣に降りる予定のジルバードに、この国の未来までをも救った英雄のアイリーンを嫁がせるつもりですか?彼女はやはり、王妃がふさわしいかと。君もそう思うだろう?アイリーン」


 私に笑顔で問いかけるレドルフ殿下。


「そうですわね、私は確かにこの国を魔王から救った英雄。そして何よりも、公爵令嬢です。長きにわたり、魔王に怯え、沢山の罪もない人たちが、魔物たちに命を奪われてきました。もう二度と、傷つき涙を流す人が現れない様に、私はこの国の王妃になる事を切に望みますわ!」

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