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第二十四話 妹の部屋が“お姫様仕様”に改造されました!? 兄たちの愛がまたしても暴走中!!

午後の柔らかな陽ざしが、レイフォード邸の窓から部屋いっぱいに差し込んでいた。アリアは今日も学校から戻り、自分の部屋の扉を開ける。


しかし、中に入った瞬間、思わず息を飲んだ。


「……え?」


目の前に広がったのは、これまでの彼女の部屋とはまるで違う空間だった。壁は淡いピンクのシルク調のクロスで覆われ、窓辺にはふわふわの白いレースのカーテンが優雅に揺れている。床には淡い薔薇の模様が描かれた絨毯が敷き詰められ、豪奢なシャンデリアが天井からきらめいていた。


お気に入りの本棚も姿を変え、手の届く位置には小さな宝箱や可愛い魔導アクセサリーがずらりと並んでいる。


「え……ここ、私の部屋……?」


驚くアリアの背後から、ドアが静かに開き、ノアとレオンがにこやかに現れた。


「おかえり、アリア。驚いたか?」ノアが優しく声をかける。


「俺たちが“お姫様ルーム”を作ってやったぜ!」レオンは得意げに胸を張った。


「お兄様たち!? なんで勝手に……でも、すごく……素敵……」

アリアは言葉を詰まらせつつも、嬉しそうに目を輝かせた。


レオンが魔導オルゴールをそっと開き、澄んだ音色が部屋を包む。


「疲れた時はいつでもここで休んでほしい」

ノアがそう言いながら、香炉に手をかざすと甘い香りが漂いはじめた。


レオンはカーテンを揺らして、陽の光を取り込みながら笑う。


「バラの絨毯も香りも、ぜんぶアリアのためだ」


アリアは布団に触れ、微笑んだ。


「ありがとう……ちょっと驚いたけど、嬉しいよ」


ノアは静かに言った。


「過保護に思えても、それだけ大切なんだ」


レオンはアリアの肩に軽く手を置く。


「俺たちが守る。いつだってな」


アリアは胸がいっぱいになり、涙ぐむ。


「お兄様たち、本当にありがとう。幸せ者だね、私」


窓から春風が花びらを運び、レースのカーテンをそっと揺らす。


レオンは舞い落ちた花びらを掬い上げて言った。


「これからもずっと、みんなで幸せに暮らそうな」


ノアもうなずく。


部屋は優しい光と音に包まれ、アリアはふかふかの布団に身を沈めた。


「ここが私の、特別な場所になるんだ」


魔導オルゴールの旋律が静かに響き渡り、彼女はゆっくりと目を閉じた。



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