第二十三話 妹と“魔法商会”でショッピング!? 王都で噂の“アリア様ご一行”が通ります!!
アリア:「今日はリリィたちと、お買い物なんだよっ♪」
その日、アリアは久しぶりの外出――王都の中心街にある、大規模な“魔法商会”への買い出しに出かけることになった。目的は、学園で使う魔導文具と消耗品の補充だ。
リリィ:「最新の転写式魔導ノート、欲しかったのよね~!」
エマ:「アリア様に似合いそうな魔導ペンも見つけたいなっ!」
アメリア:「行き先は、第二王都通りの《ファルマル魔法商会》。皇室御用達よ」
アリア:「(わぁ……本当に楽しそう♪ でも、なぜか胸騒ぎがするような……)」
【王都・第二王都通り】
アリア一行が到着すると、通りはすでに人だかり。
通行人A:「きゃっ、見て! レイフォード家のご令嬢じゃない?」
通行人B:「ほんとだ……あれが“純白の姫”……!」
アリア:「え、な、なんでこんなに人が……!? ただのお買い物なのにっ!?」
エマ:「アリア様、あの冊子の表紙に出たばかりですしね……」
リリィ:「でも安心して。ちゃんと“護衛”がついてるから!」
アリア:「護衛……?」
???:「“一名、近距離にて目標を監視中”」
???:「“こちら潜伏完了。商会屋上より状況把握”」
アリア:「えぇぇぇぇっ!? お兄様ぁぁぁぁ!?!?」
【ファルマル魔法商会・店内】
店員:「よ、ようこそお越しくださいましたっ……“アリア様”……!!」
アリア:「えっ、なんで名前知って……」
エマ:「ここの商会、アリア様が学園で使った“文具構成図”を元に特集を組んだんだって♪」
リリィ:「だから今の目玉商品は“アリア様ご使用モデル”よっ♡」
アメリア:「ちなみに、それ全部王都で完売寸前」
アリア:「なんかもう、普通のお買い物ができない……」
【そのころ、屋上】
ノア:「人混みが多いな……不審者ゼロ。動線クリア」
レオン:「いやいや! そこじゃないだろ!? ほら見てアリアがあんな大人びた笑顔を……っ!」
ノア:「任務に集中しろ」
レオン:「無理ぃぃぃぃ!! 妹の成長尊すぎて直視できないぃぃ!!」
【店内・レジ前】
アリア:「(ふぅ……いっぱい買っちゃった。でも、楽しかった♪)」
リリィ:「さっすがアリア! 魔法陣フィルムの選び方も完璧っ!」
アメリア:「あとはお昼ね。王都の人気カフェを予約してあるわ」
エマ:「“パフェが魔法で回転する”ってウワサのお店よ♪」
アリア:「(……あ、でもたぶん……)」
???:「“カフェ周囲、すでに封鎖完了”」
アリア:「やっぱりいたぁぁぁぁぁぁ!? お兄様たちぃぃぃぃ!!」
【その日の夜・レイフォード邸】
父:「……で、任務報告書には“目立った問題はなかった”と?」
ノア:「はい。周囲の警戒と進路確保は完了しました」
父:「……それでこの“アリア様ファンクラブ王都支部、急成長”とは……?」
レオン:「お、俺たちは悪くないです! アリアが、アリアが可愛すぎるのが悪いんですぅ!!」
アリア:「(うう……どうして、ただのお買い物が……こうなるのぉ……)」




