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脱出!生還!そして帰還へと、エピソード24

そして最後の和物(あえもの)なんだがな。

やはり、クラゲの和物だったよ。


クラゲはコリコリし、白い野菜はザクザクってな。

歯応えが非常に良いんだが、共に固過ぎず食べ易い。

噛み切る際の潔さは、ちと癖になりそうな歯触りだ。


味自体は共に淡く、あまり特徴があるとは言えない。

だが、そのためソースの味を、全く阻害しないのだ。

そしてソースなんだが、辛味味噌らしいんだがな。


これ…味噌以外に様々な調味料が、バランス良く混ざってるぞ。

マヨネーズとカラシ、唐辛子味噌にタバスコか?

まだあるみたいだが、何種類の調味料を混ぜた?

詳しく感じられるが、俺の記憶に無い調味料だな。


このピリ辛なのに、まろやかたる味がなぁ。

実にぃ、実にだ、ビールに合う!

前菜は、ビール泥棒だったかっ!


で、最後の和物なんだがな。

食材は空クラゲと海独活(うど)らしい。


空クラゲ?

なに、それ?


え?

名前の通り、空に浮かぶクラゲ?

海じゃ無く、空に居るの?

しかも遥か上空へ?


なんだぁ、その不思議生物は。

どうやら、空中のバクテリアなどを吸収しつつ浮かんでいるらしい。

天然の空気清浄機なんだと。

不思議な生き物も居たもんだわ。


そして海独活。

えーっとぉ、山菜のウドが海から取れた、っうこと?

違う?

食感が山菜のウドに似ているから、海独活と呼ばれている、っと。


貝の身?

ハァ?

あれ、貝なの?

植物だとしか、思えんかったのだが?


だからウドと違い苦味っうかエグ味が無かったのか。

なんかマイルドな甘味と旨みを感じたが、貝だったからなんだな。

しかし…食感は完全にウドだ。

こちらもビックリ生物だな。


しかしアレだけビールを飲んだのに、一向に腹へモタれない。

水なら既に腹一杯なんだが?


『それは、この亜空間にて作られた酒だからだな。

 マナが濃いため、アルコール類もマナを大量に含んでおる。

 そのため胃壁で吸収される際に大部分がマナ化し、体内へ吸収されているのだよ。


 さらに、ここ亜空間の酒は、食した物の消化吸収を助ける働きもあることから、食事には欠かせないとされておる。

 まぁ、ドワーフ共みたいな飲み方は、普通はできぬがな。


 ダイルの肝臓は、ドワーフを超えるアルコール耐性を有しておるから、該当せぬ。

 安心したまえ』


いや、何をどう安心しろと?


まさかドワーフを超える酒飲みに、知らない間になっていようとはな。

ビックリだよっ!


まぁ…このラガービールがさ、美味すぎるのがイケナイのだよ。

んぐ、んぐ、ぷっふぁっ!

もう一杯!


えっ?

次はスープだから、そろそろ控えて欲しい?

さいですか?

分かった、分かりましたからさぁ。


もう一杯だけ、良い?

ダメ?

ぐっすん。

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