脱出!生還!そして帰還へと、エピソード16
新事実を知りました。
お母様、どうやらアナタの息子は、ヒューマンを止めたみたいです。
言えんわっ!
うん、俺は永遠の命を求めて、宇宙を列車で旅をする必要はないと。
そんなんで永遠の命が?
あ、物語かぁ…紛らわしいわっ!
「ま、まぁ…
長居しても大丈夫なのは、分かったよ。
とにかく向かおう」
って、ことがあってさ、都市へ向かった訳。
この向かえっうのがさ、そもそもおかしくてな。
出迎えの乗り物なんだが…
「なぁ、クロード様?
なんかさぁ、これ、異様にデカくね?
んでさ、なんで、こんなデカいのが、宙に浮いてる訳?
訳分からんのだが?」
飛行艇?っう物らしく、結構デカい。
重力制御魔術を使用したシステムらしく、普通に宙に浮いてるな。
静かに着地を。
っか、いつの間に現れた?
気付いたら来てたんだが?
『風と空間の魔機にて、超スピードで移動しておるからな。
転移移動するタイプもあるが、アチラはマナ消費が高い。
まだまだ研究中で、実用には耐えられんのだよ。
迎えに来たタイプは空間を制御し、前方空間の空気密度などを減らしてな。
そこを風魔機の推進力にて進む訳だ。
そのため、ソニックブームなどは起こらん。
実に環境に優しい機体なのだよ。
今は前方へ強重力帯を作り出し、その重力を利用した移動を研究中だ。
まぁ、亜空間内移動には過ぎたシステムであるため、運用は難しいであろうな』
???
何かの呪文ですか?
いやな、クロード様が告げた実際の説明は、もっと難解なんだよっ!
科学方程式に魔術構築理論を融合させ、その数式に魔術陣などの説明がな。
相対性理論や量子力学だったか?
それらは基礎であり、誦じれることが前提でな。
それらを超える理論構築された内容をだね。
解るかぁっ!
『いや、解るハズだ。
現に、全く理解できて無い訳ではあるまい?』
そんなことをな。
いやさぁ、確かに、何となくなんだが…解るちゃぁ、解るんだよ。
なんでだぁ?
『当たり前であろ?
君はエルフやドワーフにホビットの因子が、組み込まれているのだよ。
さらに、エルダー・ハイ・エルフの因子もだ。
我らエルフもだが、賢者と言われる者を多く排出しておるホビット。
彼らの因子を組み込まれた君が、理解できぬハズがあるまい。
要は、学習をサボっておるからだ。
都市へ着くまでミッチリと、講義してやろうではないか』
そんな事をな。
イーヤァーっ!
それからは、拷問、いや、しごき、いや、講義ですか?
ミッチリとな。
都市へ着くまでの5分間、そりぁなぁ。
え?
短い?
うん、普通ならな。
なんせクロード様は、ワンドに宿った霊である思念体。
それが、俺の精神へ干渉しての、講義となる。
思念体ゆえ、時加速し易くてなぁ。
講義を受けた体感時間は…思い出したくも無いわっ!
しかし、この距離を5分かぁ。
えーっとぉ。
異世界転生者?の、彼女の記憶を元に説明するとだ。
日本発→香港→上海→ニューデリー→ドバイ→イスタンブール→パリ→ロンドン→アラスカ→ロサンゼルス→ニューヨーク→ブラジリア。
そんな航路と、同等の距離らしい。
説明、長いわっ!
っかさぁ。
我が国の国土面積の数十倍?
いや、明らかに、それ以上だろうがよっ!




