脱出!生還!そして帰還へと、エピソード14
食事を終えた後は雑談てぇ名の、事情聴取です。
って、なんでやねん!
「それではダイル君。
亜人を確認した経緯をだね。
詳しく教えてくれないかな?」っと。
いやな、亜人の話しは良い。
それはな。
だが…
それを話して行くとだ、あの台座の話しになる訳で…
そこから先の話はさ、色々と、ま・ず・い、訳で…
さて、どうしよう…
『ふむ。
遺跡の中へ入り、亜人を避けている間に狼人族へ遭遇。
それらを避けて彷徨ってる内に、入った穴へ戻れたとし。
穴周辺から亜人の気配が消えたので、穴から坑道へ。
そして、坑道内を亜人を避けながら移動して、別の入り口を発見。
そこから脱出し、皆と合流。
こんな流れて良いのではないかね?』
クロード様が、そのようなアドバイスを。
それ、頂きます!
ちょっと無理が有るかな?と思ったりしたんだが、クロード様が提案された内容にて、皆は納得したようだ。
むろん、ハーシスさんもな。
クロード様、グッジョブ!
ハーシスさんが、持って来た坑道の地図にて、穴が有った場所を教えたりな。
そんなことをしている間も、馬車は進んでいる。
当初の予定を遥かに上回る速度でな。
馬車内にて雑魚寝し仮眠を。
むろん、交代でだ。
まぁ、俺は皆のように寝ないけどさ。
以前のような、半覚醒状態の睡眠ではない。
瞬眠っう技術でな、数秒あれば8時間寝たのと同等となる眠りをな。
コレは譲渡された記憶にあった技でな、滅茶苦茶助かってる技術だ。
まさしく、グッジョブっうヤツやね。
そして瞬眠にて空いた時間で、周囲の警戒と亜人の間引きを。
さらに、クロード様から課せられた修行もな。
いや、俺…斥候職なんですが?
魔術構築理論の講義を受ける意味が、分からんとです。
展開した糸から魔術を放ったりとかな。
時々、亜空間へ入ってな、武術の修行も。
いやな、亜空間内は時間を超加速させているんだ。
アチラの数年が、元空間の1秒とかでな。
いや、可笑しいからなっ!
そんなん長く亜空間居たら、俺が瞬時に老いた感じになるだろ!
そんなん思ってたらな。
『ダイル。
君は、あの遺跡で色々と改造されている。
特に最後の台座。
あの時、君を助けるため、譲渡記憶を元に細胞レベルで干渉しているからな。
だから少々、亜空間で過ごしても、全く問題ないだろうな』
そんな爆弾発言を。
いや、問題無いってさ、どんな改造だったんだ?
まぁ、そんなこともあり、時々亜空間へと。
なんかさぁ、亜空間てぇか、異次元?
高層ビルが立ち並び、フロートカーが道を行き交う。
電車やリニアモーターカーが走り、個人フローティングシステムで、人々が宙をいきかう。
空を飛ぶ乗り物が、ビル頂上のターミナルへ着いては発進してるな。
海も出来ており、鉄の船が浮かぶ。
鉄の島が自動航行してるんだが?
なんだろな、この世界は???




