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脱出!生還!そして帰還へと、エピソード6

復帰し、以前同様にチームへ馴染んでるダイルです。


『誰に言ってるんだね、君は?』


だぁーらぁ、いちいち思考に突っ込まんで下さいよ、クロード様!

頼んますからぁっ!

落ち落ち、考え事もできん。


さて、徒歩で村まで辿り着いた訳なんだが…


「なんじゃと?

 馬車が来んじゃと?」


何やらトラブルです。

っか、理由は知ってるけどな。


なんかさぁ、遺跡に居着いた亜人なんだが、アソコに居た間に増えてたみたいでな。

食料が不足気味になって、共食いも発生していたみたいなんだわ。

そんな時に坑道へ穴が空いたから、さぁ大変ってな。


亜人共は、坑道外の森に気付くと、食料を求めて溢れ出す。

遺跡入り口は別方向にあった訳だが、そちらでは既に亜人が溢れており、問題になってんよ。


それが王城にて陳情されてた件だな。

コレらが暴れてるせいで、馬車のルートが分断されてるみたいなんだわ。

困ったことです。


「そうなのです。

 予定便が止まってましてね。


 村長から予備の馬車で、買い出しを依頼されてはおりますが…

 何が起こってるか分からない現状、無闇に馬車を出す訳にも…


 それに馬車の護衛も用意できませんので。

 (わたくし)どもも、ほとほと困っておりましてな」


駅馬車の職員が、困ったようにな。


駅馬車組合が運営する馬車へ、余裕がある訳ではない。

だが、定期便に故障やトラブルが発生した際に備え、予備馬車を用意しているそうな。


馬は、来た馬車の馬と替えて休ませており、そのローテションにて待機中の馬達が居るからな。

それらを使えば、馬車は出せるそうだ。


むろん、御者は職員から出せるぞ。


ただ護衛がなぁ。

駅馬車組合にも専属の護衛は居る。

居るが、当然、馬車に乗っているから、ここには居ない。

護衛たちの待機場所や住んでる場所は、当然、町だしな。


代わりに村から護衛をってなるとだ。

現在は亜人の姿が以前より増えており、村からは戦える者を裂けないみたなんだわ。

だから馬車の護衛へは回せないだろうな。


ちょっと口出すかな。

「ギムさん、ちょっと良いです?」ったらな、ギムさんがコチラをチラッと見てな。


「なんじゃい?

 今、交渉中じゃ、待てんのか?」ってな。


「その交渉なんですが…

 俺たちが護衛すれば、馬車出せるんじゃないんでしょうか?

 それに町で坑道のことを伝えた方が良いですよね。


 この後に坑道のことを、村長へ伝える話しでしたけど…

 この感じでは、町までの報告は、村長側では無理でしょうし」


俺の提案に、ギムさんが悩んでから告げる。


「うーむ、確かにのぅ。

 ダイルが言うことも、一理あるわい。

 納期が近いで焦っちょったみたいじゃ。


 良し、先ずは村長と話してみるとしようわえ」


そう告げ、職員へ断りを入れた後で歩き出す。

むろん向かうのは村長宅、ではなく、畑だ。


今の時間、村長は畑仕事をしているらしい。

居場所を辻馬車職員に教えられ、向かってるって訳。


しばらく歩くと、村長が畑仕事しているらしい場所へ着く。

何人もの村人が、畑仕事をしているな。

誰が村長なんだろ?

老人も結構いるからなぁ、判断できんよ。


「あーなんじゃぁ。

 忙しゅうしちょるとこ済まんのじゃが、村長さんは、居られるかのぅ?」

そうギムさんが、声を掛ける。


したらな。

「はいはい。

 なんぞな?

 ワチが村長やんぞ」って…


非常に恰幅の良い、おばちゃ…いや、おねぇ様です、はい。

なんで女性ってさぁ、こんなに過敏なんだ?

つか、思考を読んでんのか?

コェーよっ!

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