鉱洞での採掘依頼、エピソード37
ノーリスクだったらしいから、無事に珠を指輪に付けれたよ。
例の如く点滅してるから、珠を触る。
痛っ!痛たたっ!イデェっ!
んじゃぁ、こりゃぁっ!
凄い痛いんっすがぁっ!
あー、痛かったぁー
体に変化は…無いな。
一体なんだったんだ?
で、これで壁を移動できるようになったと?
え?
どうやって?
壁を手で触る。
何時もの通りだな。
壁を登って見る。
ん?
壁?床?アレ?
なんか…床を這ってる感じが…壁だよな?
え?
どちらが下?
俺、大混乱です。
で、壁が感覚的に床なので、立ってみました。
うん。
見事に立てた?
床と天井が壁みたいだな、んじゃぁ、こりゃ?
天井?へ歩いて行き、天井へ立つ。
床が天井だな。
足裏方向へが床と認識されるみたいなんだわ。
しかしさぁ、この感覚は、慣れるまでに時間が掛かりそうだな。
だが、慣れたらさ、本当に何処へでも行けそうだ。
近場に水面とか無いからさ、水上を歩けるかの確認はできない。
まぁ、後で検証すれば良いか。
まずは壁面と天井の移動へ慣れることからか。
壁で倒立を。
うん、この場合は、床と認識した方が下になると。
壁へ立つのもだが、壁へ倒立って…ハハ、シュールやねぇ。
天井でも同じくな。
徐々に慣らして行く。
移動したり、立ち止まったり、軽く躍び跳ねてみたりさ。
軽く慣れたら小走りを。
360度が床です、はい。
今度はさぁ、跳び上がったり、跳び移ったりな。
ガキの遊具でボールてぇのが有ったか?
ゴムの木から得た樹液で作った、球体の遊具だったハズ。
アレが跳ねるのに似た感じ?
実は俺、ボールだったとか?
阿保ぅかぁっ!
ん?
立体起動?
何それ?
0次元、1次元、2次元、3次元、4次元、5次元などなど。
様々な次元があると?
0次元が点。
1次元が線。
2次元が面。
3次元が立方体。
4次元が多立方体。
5次元が時間が異なる多数立方体。
らしい。
なんのこっちゃねん?
で、俺たちが居るのが3次元で、立方体内に存在してるんだと。
その立体内を縦横無尽に移動することを、立体軌道っと言うらしい。
まぁ、空中を自在に移動可能なら、まさに立体軌道らしいが…無理だろ、それ。
ちなみにさ、4次元を可能にしたのが、アイテムボックスやインベントリらしい。
これらは、生き物を入れられない別空間らしいが、生物を入れることが可能な亜空間もあるんだと。
そんなアイテムボックス、インベントリ、亜空間の時間をコントロールするのに、5次元の理論が用いられると。
うん、頭痛い。
ギブアップで、良いですか?
知識さんさぁ、確かに便利ではあるんだが…
時たま、俺には理解できないことをな。
頭痛くなるからさ、勘弁して貰えないでしょうかねぇ。
そんな知識さんの横槍はあったが、まぁ、検証できたとしよう。
さて、元の道を戻るかどうかだが…
正直、あの道を戻るのはなぁ。
他の台座を調べてみる。
詳しい説明は隠蔽されていて見れなかったんだがな。
1番右側の台座は空間系能力が手に入るらしいことがな。
え?
アイテムボックスみたいな空間を、自分で作れるのか?
それ、絶対に欲しい!
思わず珠に手を出すが…バチッて弾かれました。
どうやら左から順に取らないとダメらしい。
ケチッ!
しかし、空間系能力…欲しい…
でも、命を懸けるのか?
悩ましいが…ここまで来たんだ、チャレンジするかっ!
いや、するか?




