鉱洞での採掘依頼、エピソード25
っと、いかん、いかん。
いつの間にやら、ウトウトしてたみたいだ。
立て続けに衝撃的なことばかり起こったからなぁ。
正直疲れてるんだろーなぁ。
うーむ、このまま休まず進むのは、何処かで集中力を切らせ事故りそうだな。
先行きは不明な訳で、強行軍は無謀だろう。
蜘蛛さん達やシャウラスさん達が、現れることは無いだろう。
コチラへ来る前にパックンチョされるからな。
大トカゲや大蛇様は、その体の大きさゆえ来られないだろう。
そして、生命探知、マナ感知、気察知では、近くに生き物は居ないみたいだ。
まぁ、扉の向こうは別だがな。
つまり、ここは安全ってことだ。
まぁ、ガッツリ寝るつもりはない。
だが、警戒しつつの仮眠は可能だろう。
これは野営時に重宝する技能だが、斥候クランにて叩き込まれた技能でもある。
まあ、お陰で、こんな場所でも休息できる訳だがな。
しばし休み疲れをとる。
食事もしたし、水分も補給した。
疲れてたのもあったから、スンナリ寝れたよ。
まぁ、半覚醒状態でなく、ガッツリ寝そうになったがな!
なんとか耐えて、半覚醒での休息を。
結構休んだが、急ぐ必要はないからな。
休める時に休むべきだろう。
ふぁ〜っ、良く寝たぜっ!
うん、疲れが、ある程度とれたな。
硬い洞窟の床に座り、壁へ背を預けての休息だったが、斥候職では良く有ることだ。
慣れてるから苦にはならんな。
疲れもとれたことだし、行きますかね。
身形を整えてから出立の準備を。
壁の向こうを伺うと、ガンラ?らしき気配が。
ガンラってなんだ?
えっとぉ、譲渡された知識によると、どうやら魔法生物らしい。
亡霊さん達が生きた時代には、遺跡に現れていたみたいだな。
形は眼球?
え?
それが浮かんでるって?
何、それ?
眼球の半球後半を毛が覆っているらしい。
っか、触手ですか、さいですか。
しかしさぁ眼球みたいな弱点を剥き出しって…ダメじゃね?
っと思ったが、実はアレ、硬質なクリスタルらしい。
しかも再生機能付きってな。
じゃぁ、その硬い体で体当たりかと思いきや、ガンラ自体の移動速度は遅く、体当たりには向かないらしい。
ただし、ガンラと目を合わせてはならないらしい。
ガンラは幻惑の魔術を、そな眼球を媒体に発動させており、目が合った生き物を幻惑して誘き寄せるのだとか。
そして、誘き寄せた生き物のマナを、根こそぎ奪い去るっと。
それだけ?っと思った、そこの君、甘いぞ!
マナって魔術を行使する元ではある。
だが、万物を構成する元なんだよ。
つまりはだ。
マナを根こそぎ奪われるっうことは、存在自体を奪われるってことなんだよ。
ガンラは生物からしかマナを奪えないらしい。
無機物からも奪えたら、世界が終わってたな、うん。
そんなガンラに対する対抗策なんだが…
一気に近寄り、武技で一刀両断!
脳筋?
魔術で幻惑を解くか、結界で防ぐかぁ。
コレらは、高等技術だな。
うん、武技も魔術も無理だな。
知識があっても、使い熟せるかは別だかんなぁ。
俺ができるのは、マナ感知でガンラを感知しつつ、避けて移動することだろう。
好奇心で見に行って、ガンラの幻惑へ掛かったら笑えない。
まぁ、ガンラの危険性を、譲渡された知識で知ったから、近寄る気は無いがな!
しかし、知識を得られてて良かったよ。
知らなかったら、近付いてたやもしれんのでな!




