表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/200

鉱洞での採掘依頼、エピソード15

水辺を慎重に進む。

そして、この力の欠点がな。


確かに姿を消せ、触感までをも誤魔化せる。

だが、俺の存在を消せた訳ではない。

水に入った時に、水へ入った俺の足分の水が分けられ(くぼ)みがな。


何も無い場所へ、いきなり窪みができて動いてんだ。

怪しまれないハズはないわな。


まぁ、辺りに居るなはシャウラ。

昆虫の幼虫だからなぁ、頭は良くない。


だから気付かれてはないが、これが人…いや亜人でも気付くだろうよ。

雨の中や霧の中での移動も、気を付ける必要があるだろう。


そんなことを考え、気を紛らわせる。


いやなぁ、シュウラの群れん中突っ切ってんだが…気持ち悪いのなんのって。


シャウラの甲殻はさ、テラテラてぇかヌラヌラっう感じでなぁ。

姿も甲殻が蛇腹みたいのに複数の足がワチャワチャって。


トゲもアチコチに飛び出しててな、不規則的なソレが気持ち悪さを増す原因の一つになってるよ。


しかもさ、コイツら鳴くんだわ。

『ギギギッ』とか『グヂュ』っとかさ。

気持ち悪い鳴き声でなぁ。


足音もカサカサ、ガサ、ザザザッとかな。

うーん、鳥肌がぁっ!


しかもシャウラス。

コチラはサイレントキラーてぇ呼ばれるほどに、音を出さない。


気配察知可能になったから、ヤツが近付いて来ても分かるんだが…

コレさぁ、五感強化前だったら、絶対に分からんぞ。


以前の俺だったら、暗視能力もない訳で…

暗闇から音もなく、いきなり現れるシャウラス。

しかも気配を消せてないから、複数のシャウラスに集られて…


うわぁ、嫌だ、嫌だ!

生きながら貪り喰われるなんざぁ、想像するだけで(おぞ)ましい。


しかも、シャウラの音や容姿に気を取られてるトコへ、シャウラスが現れるからなぁ。


この群れん中突っ切る設計したヤツぅ、出てこいやぁ!


でぇ、そんな群れん中を移動してたらな。

う〜ん、サナギの密集地帯?


このサナギのオブジェ群も気持ち悪いんだが…

このサナギ、中にシャウラスが潜んでる場合がな。


近くを生き物が通ると、気配を察知したシャウラスが、飛び出して来るんだわ。

サナギ殻を盛大に突き破り、撒き散らしてな。


シャウラの甲殻や体液には毒があってな、麻痺効果もあったりする。

そんなシャウラがサナギになった訳で…飛び散ったサナギの甲殻破片や体液も毒。


そんなん撒き散らしての登場となる。

毒の体液を鉄砲水の如く吐き出したり、霧状に吐き出すシャウラとは違い、シャウラスは毒を吐かない。


その代わり、強力な顎で噛み付いて来るがな!


つまり、サナギ殻や体液を浴びて麻痺した所を、サナギから出て来たシャウラスにさ、美味しく貪り喰われるって訳だな。


さんな訳だからさ、ここは慎重に移動しないとな。

指輪の力を過信せずに、慎重に移動。


なるべくサナギに近寄らないようにな。

慎重に、かつ、素早く!


ふぅ、抜けたかぁ。

気持ち悪いし、肝が冷えたよ。


ん?

サナギの群れへシャウラスが。


現れたシャウラスが、サナギの群れを突っ切る!

次々と爆散するサナギ!

中からシャウラスが次々と。


危ねぇっ!

もう少し遅かったら、巻き込まれてたぜっ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ