激闘？亜人討伐！なにそれ、美味しいの？エピソード１５
さて、爺ちゃん宅前まで来たのは良いが、入り難いなぁ。
って思ってたらな。
「ラグバル殿にドドイ殿、そしてダイル。
よう来られた。
どうぞ、入られよ」
そうカムイの爺ちゃんがね。
まぁ、爺ちゃん位になれば、気配で誰が来た位は分かるか。
「お邪魔します」って、リーダーがな。
「邪魔だから、帰って」って、冬華。
いやいや。
リーダーも困ってんだろ？
「これこれ」
爺ちゃんが困り顔。
う〜ん、揉めてた所へ割り込んだ形だからなぁ。
ご機嫌斜めですわな。
「済みませんなぁ。
用件が済みましたら、そうそうに帰りますので」
「そうして」
「これ！
冬華！
ドドイ殿、申し訳ありませぬな。
ちと揉めておりましてなぁ。
頭に血が上っておるようなのですじゃ。
冬華や。
自分の感情も制することが出来ぬ未熟者めが！
奥で頭を冷やして来い！
そがぁなことで、里からだせると思うておるかっ！」
爺ちゃんが一喝。
涙目で、奥へ走ってちゃったよ。
やれやれ。
「爺ちゃん。
冬華が、ウチのクランへ来たいって？
なんで、そんなことに？」ったらな。
ジィぃぃっと、俺を見てから軽く首を左右に。
んーっと、どゆこと？
いや、お二人さん？
なんで呆れ顔で俺を見るし？
「まぁ、良いや。
リーダー、用件済ませちゃってよ。
俺は、その後で良いからさ」ったらな。
「まったく、お前は…
だいたい、この件も、お前絡みだからなっ！」った後、爺ちゃんへな。
「神威殿。
依頼が来ましてね。
これが、任命書となります」って、爺ちゃんへ手渡す。
「ふむ。
任命書と言うことは、行政絡みかのぅ？
領軍からかぇ？」
「さよう。
隣領にて亜人共が暴れておりましてな、派兵が決まりました。
派兵自体は３週間後なのですが…
このダイルも徴兵されております。
で、ですな。
ダイルの腕を見たいとの話しがあり、２日後にイグムラス遺跡への派兵となりまして。
ダイルだけ行かせるのは忍びないため、私とイグムスも同行します。
それで、神威殿にも同行願えないかと」
そうリーダーが伝えると、爺ちゃんが少しだけ考えるように。
「それは構いませぬ。
可愛い弟子のためでも、ありますでな。
ですが、まだ未熟なダイルが、何故、徴兵されとりますので？
っと言うか…
ダイルよ。
何時から気を扱えるようになったのじゃ？
気がダダ漏れなのじゃが？」
「いやぁ〜
ちょっと前からっね」ったらさ。
「いや、何故に自慢気なのじゃ？
褒めてはおらぬが？」
な、なん、だ、とぉ！？
ん？
この件さぁ、前も無かったか？
たんなるデジャヴか？
ま、良くあることなんだろ、うん。
「そのことなのですが…」
リーダーから爺ちゃんへ説明がな。
いや、爺ちゃん？
っか、マスターも。
そがぁに、呆れんでもさぁ。
照れますなぁ。
