【勇者視点】 追放後の愉悦
更新遅くなった。
(やった。ついにやったぞ。
邪魔な偽勇者と判断されたあいつを不慮の事故として処理することができた。
そのことを女王に伝えたら喜んでくれた。
しかも魔王討伐の暁にはこの国の英雄として認定し、この世界の2つの連邦以外で最上級の扱いを受けるよう各国に伝えるらしい。)
「いや~傑作だったな。アイツが怯えて助けを呼ぶ声は。最高だったよ。」
「確かに。でもその後のメタルウルフ討伐時にあれの死体は発見されなかってよ。」
「ハッ。どうせメタルウルフにでも食われたんだろ。」
「いやそれがメタルウルフのう~んと中身?かな?の中に人が飲み込まれた痕跡はなかったってよ。」
「おいおい、ならあそこからどう逃げたってんだ?俺含め5人の冒険者が奴がまともに動けないくらいの怪我を最後に負ったのを見たっていうのにか?」
「あぁ、だからたぶん彼は転移トラップで下層に落ちて死んだんだろう。どちらにしろ哀れな奴だ。」
1ヶ月後
「すごいじゃないか迷宮100階層突破。勇者様はすごいな。これでBランクになります。以後は自由攻略となります」
(そうだろうそうだろうもっと俺をたたえよ。)
「この実力ならこの国の隣のベルリナ第4帝国でも十分やっていけるだろう。」
「これで十分な実力!?」
「あぁ、隣の国は元々傭兵団が元の国でね、一番強いものが皇帝になるという
徹底的な実力主義なんだよ。最も建国から皇帝は変わっていないけれどね。それほどまでに強いものが集まる国だ。行ってみないか?」
「あぁ、もちろん行くさ。」
勇者はまだ知らなかった。帝国の冒険者、皇帝に連なる官僚や元王族たちの強さを。