4話 世界の真実 地獄と地獄の選択
「いや、18種族の血を引くとか不可能だから。それこそ魔族とか世界中の所属と手を組まないと。…まさか初代勇者が!?」
「正解。100点の回答だ。あぁ、勇者は魔族と手を組んだんじゃねぇ。手を取り合おうとしてた。だが、人間側…あのクソ王国の当時の王様…今は女王のようだがそいつが勇者を悪者に仕立て上げた。もちろん、この王国と同盟を組んでいる国はこのことを信じている。ここから…勇者のもとの世界の単位だと500㎞だったか、国境がある。そこを超えるともう別の国だ。速く走ったりする手段が少ないからな、この世界は。だから時間はかかるが隣国に行くといい。あそこは強さこそが正義みたいな国だからな、強ければ余程の悪い素行を見せない限りはそいつが何を信じ、何をあがめようと拒むことはされないはずだ。」
「でも僕はまだ何も経験値を積んでないよ。」
「あぁ、それなら問題ない。ここで鍛えればいい。レベル10のお前でも勇者のレベルを速攻で越えさせてやる。」
「でも勇者はレベル25だったよ。」
「だからどうした?俺のレベルを見てみろ。」
夢幻竜王 レベル 縺セ縺」繧ッ繧ケ
「え?何これ文字化けしてる。」
「一つ上の最下層の奴らを狩り続けたらこうなってた。ここから表示は250年間変わっていないからな。多分ここがマックスなんだろ。レベル上がらないから経験値は全部能力にぶち込んださ。だから能力もそろそろカンストに近そうだ。」
「250年間狩り続けてるって…狂気。」
「久しぶりだね。そんなこと言われるのは。」
「え?でも人間は来なかったんじゃ…。」
「神は来たさ。その時に一部、神だけ使えるスキルも問題ない範囲で王族人質二取手脅迫して貰った。」
「な、なるほど。」
「さて、どうする。」
「なにが?」
「お前には今2つの選択肢があるこの迷宮を最下層から攻略して強くなる方法と俺の血族の末裔が運営する隣国に行き、地獄の特訓を受けるか。隣国にはいっておくからお前ひとり程度なら問題はないだろうな。」
「もしかしてどちらも鬼畜な件?それとおまえ呼びやめて」
「レベル99になったらやめてやるよ。あぁ、残念だが推定でも俺はレベル9999以上はあるからな。文字化け化の前がレベル9999だったからな。うんまぁ隣国の方はまぁ地獄だな。俺の方は…まぁある意味地獄だな。」
「どういう意味?」
「ここにセーブ石があるじゃろう?」
「普通なら無ぇよ!」
「ここからこの洞窟出るまで無限ループじゃ。ww」
???
「あ、もちろんサポートする人員は付けるよ。」
「そういうじゃない。てか君以外にもここ誰かいるの?」
「いるぞ。」
「気になる。」
「そいつが今回のサポーターだ。」
「今回?」
「町が変わるごとにこの地獄の特訓をしてもらう。」
「無理無理無理無理。」
「そうか、なら隣国に行って『100階層到達するまで迷宮から出られません』でもするか?その際初日に支給される食糧と火おこしの魔道具、水だけは無限に補充される水筒と101階層到達するまではどんな攻撃しても刃こぼれしない、錆びない、折れない剣が支給されるぞ。初日に支給される食糧が尽きたらあとはモンスターの肉とかしか食えないからクソ地獄だぞ。やるか?」
「最下層からのコースで。」
「よろしい。じゃ、こっからは頼むわ。霊雪。」
「はーい。君が今回の人かい?なら早く行こう。めんどいから。」
「なんか雑じゃない?」
「いつもこんなもんだぞ。」
「えーなんかやる気でない。」
「あぁ、めんどくせぇな。〝やる気出せ″。」
ズクンッ。
「何これ?強制的にやる気出させるの?そんなのいやなんだけど」
「〝黙れ″」
「は、はひぃ。」
何故だ、なぜかあの子に逆らえない。
ニヤッ。