3話 迷宮の最下層のさらに下。出会う。
ダンジョン前――
「これがダンジョンかぁ。大きいなぁ。」
「勇者ではなくなったけど頑張ろう。」
「あれぇ?一成じゃんww。」
「ど、どうしてみんながここに?」
「どうしてって、女王様にレベル上げのためにここ来たんだよ。まぁ偽勇者のお前にはわかんないだろうな。」
「なっ。」
「事実だろ。」
「くっ。」
しばらくして5階層目まで到達したとき。
「な、なんだあれ。」
「なんかやばいよ。逃げよう。」
「あ、あぁ。そうだな。」
(ん?みんなどうしたんだろ。何かにおびえているかのような顔をしている。)
「おい、メタルウルフが出たぞ!」
「なんだって!?あれは30階層を越えた所からしかでないはずだぞ!」
「それが5階層目のここから北にあるダンジョンを下に降りるポータルの近くで大規模な群れが発生したらしい。」
(え?なんかやばい?)
GRAAWWWWWN
「で、でたぞ。に、逃げろ」
「今の俺たちじゃ対応できねぇ。生贄になってくれよ。〝偽勇者″」
ぐっ、がはっ。
聖剣と思われたものを突き刺され、僕は地に倒れた。
GRAAWWWWWN
メタルウルフが迫る。
「こんなところで死にたくない。」
僕は必至で逃げた。
カチッ。パァ。
「た、たすかった…」
転移トラップによって僕は間一髪で助かったが意識を失った。
「………い。」
「ん?」
「………い。」
「誰だ?…」
「お、生きてるな。大丈夫か?」
「ここ…は?」
「ここは迷宮〝深星″の最下層。であるはずの262144階層の1つ下だよだよ。今迷宮での最大攻略層は何階層だい?」
「えっと…入る直前に見たのは512階層だったかな。」
「人類も弱くなったものだな。まぁあの対戦があったから仕方ないか。」
「ねぇ、ここは何処?そして君は誰?」
「あぁ、そうだったね。ここはこの迷宮の最下層のさらに下、勇者の間。そして俺は夢幻竜王。この世の全てを知る者。そして初代勇者との契約者。」
「え!?初代勇者と契約したの?あんなに嫌われてるのに?」
「はぁ、まだ王国は初代勇者のこと嫌ってるのか。まぁいい。説明もかねて今日は俺のとこ来い。どうせ転移はあの家でしかできないんだからな。」
ザクッザクッ。
「ここって不思議ですね。最下層のさらに下のはずなのに太陽がある。」
「あぁ、あれか。まあ太陽みたいなもんだな。」
「ところで。」
「ん?どうかしたか?」
「君がここにいて僕に出会うまで何年たってるの?」
「ざっと…500年は立ってるな。」
「え?君何者?」
「あぁ、寿命か?ないぞ。そんなもん。」
「え?」
「俺は現在多分いなくなってる種族もいるかもだが…18体の種族の血を引いているぞ。っとついたぞ。」
「え?うそでしょ。」
「いや、本当。」