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第13話 case4  宇宙人くんの場合

7600字くらいです。ちょっと長いです。

「12月の27日に大家さんがまた来るらしいよ」

 田中さんは共用スペースでカレンダーをめくっていた。そこには山田さんとカゲローさんと宇宙人くんも居た。

「えー、何しに来るんだろう、久々ですよね。」

 宇宙人くんは前澤の事を考えていた。宇宙人くんはもうしばらく前澤と連絡を取っていなかった。もう前澤さんはこのアパートには来てくれないのだろうか。仕事で忙しいだろうけど暇ができたら今度遊びにでも誘ってみようと思った。

「またお互いの近況の報告会かね。わざわざそんな事をせんでもお互いに勝手にやってればいいじゃねぇか。」

「まぁまぁ、カゲローさん、それだとこのアパートの存在意義が無いじゃない。」

「まぁ皆さん、報告会までそれぞれがんばりましょう。」

「そうだね。頑張ろう。」

 皆それぞれの仕事に戻っていった。

 その1週間後、宇宙人くんは都心から少し離れた寂れたベッドタウンに居た。近くには東京アミューズメントランドという遊園地がある。

 彼はパラレルユニバースへの疑念を持ち続けていた。何故なら、彼が図書館やインターネットでその事を調べてもまったくと言っていい程何も出てこなかったからだ。そんな秘密結社みたいな組織を信用していいのだろうか?ただ、ある2ちゃんねるの掲示板にurlが貼ってあり、その先があるブログに繋がっていて、そのブログだけには、パラレルユニバースのことが触れられていたのだった。だが、今から十何年か前、そのブログは突然更新しなくなってしまっていた。

 そのブログを追っていくと、管理人が貴島というジャーナリスト崩れの男だという事が分かった。

「パラレルユニバースが日本の闇を牛耳っている。パラレルユニバースが芸能界を裏で操っている。政治にも口を出している。」

 そのブログにはそう綴られていた。 

「俺もパラレルユニバースにつけられている。俺がなんとかこの闇を世間に暴露しなければならない。そうすれば俺を切った上司を見返す事も出来るだろう!」

 ブログには無防備にも彼の暮らしていた地域の写真が何枚か貼ってあった。十数年前の写真だが、宇宙人くんは駅前の写真などから場所を同定し、彼の正体を探る為にその地域に聞き込みを開始したのだった。

 駅前や公園で道行く人に、貴島の事を訪ね歩く。老人ばっかりだった。

 何人も訪ね歩いたが、空を掴むようで、中々消息がつかめない。もう何年も前にどこか別の所へ引っ越してしまったたのかもしれない。諦めて帰ろうとしたその時だった。

 「貴島さんを探しているのかい?昔近所にそんな変わった名前のお父さんと小さな女の子がいたね。」

 宇宙人くんが振り返ると、腰の曲がったちっちゃなおばあさんがこちらを見ていた。ピンクのニット帽を被り、灰色のカーディガンを羽織って杖をついている。

 二人は歩きながら、彼が住んでいたアパートに向かう。

「女の子の方がね、お腹が空いたって言ってよく私の家に食べにきてたのよ。」

「貴島さんと知り合いだったんですか?」

「ああ、そうだね。変わった親子だったよ。いつも貧乏そうでね。いわゆる今で言うネグレクトみたいなもんかね、お父さんは毎日お刺身とかステーキとかを食べてたみたいだけど、娘さんにはろくに食べさせなかったみたいでね。」

「そうなんですね…。お父さんの方は今もそこに住んでるんですか?」

「15年くらい前だったかな。突然消息不明になっちゃったのよ。大家さんが困ってたわね。娘さんの方は警察に保護されて、その後は知らんわね。ここが彼らの住んでいた安アパートだよ。あら、もうアパートが無いじゃない。」

「ここが…。」

閑静でつまらない住宅街の中に雑草が生い茂る売地があった。パラレルユニバースなんか何処吹く風で、すすきなど背の高い雑草が伸び放題、鈴虫やコオロギが鳴いている。彼は目的が果たせなかったので、意気消沈して帰ろうとした。すると、見覚えがある女の子が草むらの中から立ち上がった。おばあさんが声を上げた。

「優子ちゃん、優子ちゃんじゃないか!」

「あ、おばさん、ひさしぶり!」

「どうしたんだい、急に戻ってきて…。」

「あ、あの…。」

彼はその女の子に声をかける。その子は金髪のショートで、猫のような顔に丸メガネで、ラフな格好をしている。

「前澤さんのアシスタントの貴島さんですよね?僕、前澤さんの友達です。」

「え?前澤先生の?あ!アパートに居た人ですよね!」

「二人共、知り合いだったのかい?」

 二人は駅前のカフェに場所を移す。店内は客でごった返していた。ここなら誰かに話を聞かれる心配はないだろう。

「僕はアパートでは宇宙人くんと呼ばれています。すみません本名が嫌いなので、僕のことはそう呼んでください。」

「うふふ、面白い人ですね。」

「僕はパラレルユニバースという会社について調べていて、調べるうちにあなたのお父さんに行き着きました。」

「後から知ったんですけど、父が独自に調べていたんですよね。私も自分でパラレルユニバースについて調べていたんですよ。父の仕事を継いでるわけではないですけど。父の事が嫌いだったので。前澤先生の為に調べてるんです。」

「これは僕の直感ですけど、僕は前澤さんがパラレルユニバースに騙されているかもしれないと思って、調べているんです。でもいくら調べてもパラレルユニバースという会社の取っ掛かりというか手掛かりさえ掴めない。それで疑いがもっと深まったんです。」

「私も前澤先生は騙されてると思います。それと、私が調べた感じでは七星ひかりとパラレルユニバースはほぼ100%と言っていいくらい繋がってると思います。」

「そうなんですか!確かに七星ひかりはパラレルユニバースにプロデュースされていたと言っていましたね。」

「宇宙人さん、あなたは前澤先生の味方ですか?前澤先生の為なら大きなリスクを取る覚悟はありますか?」

「もちろん。前澤さんは僕の大切な友達ですから。貴島さんこそ、どうしてそこまで前澤さんの味方をするんですか?」

「私は前澤先生のファンですし、それに前澤先生は私の恩人ですから。」

 彼は彼女の目に宿る確かな決意と覚悟を見た。彼女が何を語らずともそれは分かった。

「じゃあ私の秘密を話しますね。私はね、アパートの皆さんの携帯電話を傍受しているんです。」

「ぼ、傍受!?犯罪じゃないですか!僕の携帯も?」

「だってあなた達が一番パラレルユニバースの近くにいるから。七星ひかりやパラレルユニバースの二人にも、盗聴器をつけたりしましたけど、まかれてしまいました。だからもう私の事は向こうにバレてるかもしれないです。」

「そうなんですね…。それがあなたの言うリスクですか…それで、何か分かったんですか?」

「パラレルユニバースはあなた達と前澤先生の関係をメチャクチャにしようとしています。田中さんには無責任にお金を渡して、パチンコとか買い物で放埒させ、山田さんには本業の無責任な経営拡大を持ちかけ破滅させ、影山さんには身の丈を超えたライブをさせて、傷つかせ自信を奪おうとしている。全て前澤さんの名のもとに。何故七星ひかりとパラレルユニバースがそんな事をしようとしてるのかはまだ謎ですけど。」

「まだ僕のところにはパラレルユニバースの人達は来てないですけど、そうか、そんな意図があったのか。」

「前澤先生自身にはまだ自覚がありません。多分そんな事本人に言っても信じてくれないでしょう。だから私達が七星ひかりとパラレルユニバースを止めるしかない。」

「そうですね…。僕はパラレルユニバースから出来るだけアパートの皆を守ろうと思います。」

「私は七星ひかりをなんとか止めようと思います。もしかしたら彼女を殺さなければならなくなるかもしれないですけど。」

「そんな…。」

「私は前澤先生に恩返しがしたい。幸せになってほしいんです。その為だったら私の人生が暗くてなっても一向に構わない。人生が暗いのは慣れっこですから。」

 彼女は寂しそうに微かに微笑む。彼は彼女の手を掴む。

「そんな簡単に人生を諦めないでください。僕はあなたにも幸せになって欲しい。だからあんまり無理はしないでくださいね。」

 彼の急な言葉に不意をつかれて、彼女はちょっと驚く。それは暖かで誠実な彼独特の精神から来る言葉だった。目が潤んでしまう。

「あなたも前澤先生に似て優しいんですね。ありがとう。お互いがんばりましょう。」

「はい!」

 翌日彼は自室のパソコンで七星ひかりについて調べていた。

「デビューしてからは破竹の勢いでスターダムにのし上がる。その独特でかつ親しみやすい性格で、バラエティ番組に引っ張りだこ、デビュー曲で、ビルボード世界チャートで1位を獲得。」

 ここまでは誰もが知っている情報だ。ウィキペディアなどでそういった当たり前の情報を多く集めていると、あることに気付く。七星ひかりのデビュー前の情報がみんなバラバラなのだ。

 あるブログではデビュー前は東京の一等地に住むある会社の社長令嬢だったり、他のところでは実は韓国出身で物心ついた頃から日本の文化に憧れて来日したなんて書かれている。

 その時宇宙人くんの部屋のインターホンが鳴る。彼がまさかと思って扉を開けると、やはりそこにはパラレルユニバースの二人が居た。

「こんにちは、今よろしいでしょうか?」

「あ、はいどうぞ。」

宇宙人くんはパソコンの電源を落とす。

 パラレルユニバースの二人はいそいそと部屋に入ってくる。宇宙人くんはなぜ二人がそんな感じなのか大体予測がついていた。徳井が口火を切る。

「宇宙人さん、大々的にあなたの小説を出版する為に自費出版をしてみませんか?出版や広告の費用は私達が出しますので…。一緒に異世界へ行きましょう!」

「結構です。」

「え?」

「僕は自分の力を信じているので、お恵みは貰いません。それにどんな恵まれなくても僕は僕のことが好きなので。あと、前澤さんには悪いけど、僕、異世界転生モノって嫌いなんですよね。」

「………。」

 パラレルユニバースの二人は相変わらず張り付いたような笑みを浮かべていたが、彼にわずかな敵意を向けている様だった。部屋に緊張感が走る。

「せっかくのチャンスを無駄にするってことですか?」

「僕はあなた達のこと信用してないので。そして、もしこのアパートの皆をそそのかして、何かしようとしてるなら、僕はそれを全力で阻止させてもらいますからね。」

「分かりました。なんだか私達の事が誤解されてるようですし、今回は諦めることにします。ご用命があれば、また声かけください。」

二人が部屋を出ていく時に、徳井が彼に話しかける。

「そういえば、宇宙人さん昨日は何をしてらしたんですか。訪ねてもお部屋にいなかったので。」

「別に、小説のネタを探す為に外で調べものをしてただけですよ。」

「私達の組織のことはいくら調べても出てきませんよ。そして味方はちゃんと選ぶべきですね。それでは。」

 二人は部屋を出ていく。しんと静まった部屋で彼は呆然としてしまう。やはり貴島さんとの事はバレていた。僕の部屋も盗聴されているのかもしれない。彼は半ばパニックになりながら、部屋の中に盗聴器がないか探し始めた。

 翌日、宇宙人くんは共用スペースで山田さんに会う。彼はソワソワしていて、向こうから話しかけてくる。なんだか誰かに話を聞いてもらいたいといった感じだった。

「やぁ、こんにちは。」

「こんにちは、山田さん。」

「最近、骨董品店の景気はどうですか?」

「ぼちぼちだね。最近はオカルト好きがネットで拡めてくれているみたいで、それで来てくれる人もいるのだけど、…。駅前に2号店を出そうと思ってるんだよ。」

「!…。パラレルユニバースですか?」

 宇宙人くんはやっぱりそう来たかと思った。貴島さんが言った通りだった。なんとか山田さんに分かっている事だけでも伝えようと思った。

「そうだよ。資金を工面してくれるらしいから…。」

「そのことなんですけど、パラレルユニバース、やっぱり怪しくないですか?」

「え?何で?」

「僕、パラレルユニバースについて自分で調べたんですけど、図書館にはもちろん、ネットにも、手掛かりがまったくないんです。唯一ネットの掲示板にそのことを書いてるやつがいたんですけど、そいつに会いに行ったら、近くに住んでた人がそいつはある日突然に行方不明になったって…。」

 宇宙人くんは決定的な証拠がないのがもどかしかった。

「でも、あの七星ひかりを影で支えていた組織なんだろ?前澤くんの知り合いだし、そんな疑いたくないけど…。」

「その七星ひかりも、デビュー前の経歴が全く掴めないんです。そこだけわざと隠しているかのような…。出身地も、日本人であるかも分からない。闇の中なんです。もちろんパラレルユニバースとの繋がりも分からないんですけど。」

「………。」

「もしかしたら、前澤さんも騙されているのかも…。パラレルユニバースが何を企んでいるのか分かりませんけど、気をつけた方がいいですよ。」

「それでも僕は信じようと思うよ。ここで諦めたら、前澤くんに顔が立たないよ。多少不確定要素があっても、前澤くんが持ってきてくれたチャンスを無駄にしたくない。」

 宇宙人くんは自分の無力さを感じた。このアパートの皆は前澤のことを信じている。そして彼を裏切りたくない気持ちは宇宙人くんも同じだった。

「そうですか、分かりました。でも気をつけてくださいね。」

「おう、分かったよ。」 

 宇宙人くんはどうしたらいいのか分からなかった。証拠のない事を言っても、信じてもらえないどころか、逆に自分が疑われるのがオチである。それでも、自分を犠牲にしてでも、伝えなければ。

 2日後、宇宙人くんが田中さんの部屋に向かうとそこにはたくさんの買い物袋を下げた田中さんと山田さんが居た。宇宙人くんは自分が疑われても嫌われても、伝えるべきことを伝えようと思った。

「田中さん、もう散財するのやめましょう!パラレルユニバースに騙されてますよ!」

 彼女は触れられたくないことに触れられてしまった様で、宇宙人くんをキッと睨む。

「は?どこで知ったの?・・・・気持ち悪い!うるさいわね、あたしのプライベートまで入ってくるんじゃねえよ!」

 彼女はまるで凶暴な獣のようだった。宇宙人くんはそんな彼女を見たのは初めてで怖かった。

 彼女はそのまま行ってしまう。

 山田さんにも分かっている事を伝えておこうと、田中さんの事を話す。

「田中さん、パラレルユニバースから支援されたお金でパチンコに行ったり、買い物しまくったりしてるみたいですよ。」

「ええ?そうなの?」

「パラレルユニバースの二人はその事を分かってて黙認してるみたいです。何が目的か分からないですけど。」

「そうなんだ…。」

 彼は怪訝な顔をした。宇宙人くんは多分、山田さんに何でそんな事を知ってるのだろうと疑われてるのだと思った。

 翌日宇宙人くんはカゲローさんに会いに行く。カゲローさんは自室にこもって自分の作った曲でギターの練習をしていた。演奏が廊下にまで響いている。部屋の中に入れてもらう。

「おう、どうしたんだい宇宙人くん。」

「実はカゲローさんに聞いてほしい事があって…。パラレルユニバースの事なんですけど…。」

「あぁあぁ、親切な奴らでよう、俺の初めての100人入る様なライブハウスでの演奏会をプロデュースしてくれるんだ。俺は今から楽しみだよ。成功したら、少年だって俺のこと一目置くかもしれない。」

 宇宙人くんはこの際、もう気は使わずはっきり言いたいことを言ってしまおうと思った。

「それなんですけどね、いきなりライブハウスは性急すぎやしませんか?」

「ん?チャンスが眼の前に転がってるのに拾わない奴なんているのか?」

 彼は自分がカゲローさんのあまり触れられたくない所に踏み込んでしまったのを感じた。でもやめなかった。

「パラレルユニバースに騙されてますよ。正直に言いますよ。カゲローさん、有名になりたいのなら、自分の力でなりましょうよ。段階を踏んで。」

 みるみるカゲローさんの顔は赤く腫れ上がったようになり、激昂した。

「俺にまだ音楽の魅力がないっていいてえのか!ええ?少年だって最初は人気のない漫画家志望だったのに日本一にまでなってるじゃないか!」

「だからそれは段階を踏んだからであって、それに運が良かったからなんですよ…。」

「出てってくれ…。」

「え?」

「俺の残り少ない人生でどうやって運を掴めって言うんだ!出てけ、出てけ、出てけーー!!」

 宇宙人くんは逃げるように部屋を出た。だれも彼の言うことに聞く耳を持ってくれなかった。彼は孤独だった。だが責任も感じた。自分が折れてしまったら、アパートの皆はばらばらになってしまう!まだ諦めるわけにはいかない。

 だが正直彼は疲れてしまっていた。味方が誰も居ない中戦い続けていると、だんだん自分が間違っていて、パラレルユニバースや皆が正しいんじゃないかとさえ思えた。決定的な証拠はないし、もしかしたら貴島さんが宇宙人くんを騙してるのかもしれない。

 一週間後、コーヒーを飲みに共用スペースへ行くと、田中さんが半泣きで、右往左往していた。

「なんでこういうときに限っていないんだよ!徳井さん!爽田さん!なんでぇ…。」

 宇宙人くんは彼女に話しかける。もう一度だけ、もう一度本当の事を言おう。

「もうあの二人は来ないですよ。騙されてたんです僕らは。」

「お金まで支援してなんで消えるのよ!何のために!」

「それはその…。わからないんですけど…。」

「ばか!」

 彼女はどこかへ行ってしまう。彼はアパートに居るのが嫌になって、気分転換に外へジョギングをしようと思い立った。もう何もかもが悪い方へ進んでいる様な気がした。もう自分の力では止めようがない。アパートの外は小雨が降っていた。彼は走り始める。雨音のせいで彼は後ろから静かに獲物を狙う虎のように近づいてくる車に気づかなかった。

 「今だ!やれ!」

 宇宙人くんが振り返ったとき、その視線は宙を舞っていた。一瞬無重力になってから、頭から地面に叩きつけられる。彼は意識が朦朧とする中で黒塗りの車が走り去っていくのを見た。周りには人っ子ひとりいなかった。雨粒が全身の痛みを洗い流してくれる。だが意識は徐々に消えていった。

 車に乗っていたのはパラレルユニバースの二人だった。二人ともニコリとも笑っていなかった。だが、その方が人間味があった。

「気づかれる前に処理できて良かったですね、徳井さん。」

「ああ、これで我々もこっちの仕事に専念できる。先手先手を打つのも我々の仕事だ。」

「でもこんな依頼初めてですね、ターゲットの人間関係をメチャクチャにしろだなんて…。」

「まったく七星さんが何を考えているのか検討もつかないが、我々は手足だ。組織の歯車、メカニズムを動かすのが我々の仕事だよ。」

「肝に銘じます。」


宇宙人くんみたいな人が僕の友達だったらいいのになと思いながら書いてます。

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