第十話 世界旅行 パリ騒乱編 ー聖堂ー
第十話です。
だめだ、投稿ペースが遅くなってる、、
「んんっ、ここは?」
気づいたら室内にいた。天井が見える。
あたりを見渡すと、家族がいた。みんな寝ている。特にカッセルは俺の手を握ってくれていた。人の温かみを感じる、、、
早朝だったらしく、窓際の部屋だったこともあり、綺麗な太陽の光が部屋に入って来ていた。
なにもすることがなく、ただただ天井を見て時間が過ぎるのを待っていたら、いつの間にか、また寝てしまっていた。
次起きると家族みんなが俺の顔をのぞいていた。
「おお、ジーク、良かった、気を取り戻して、、」
ザクセンが涙をぼろぼろ流しながら俺にくっついてくるので、俺の顔は涙だらけになった。ついでに鼻にも涙が入って、まあまあ痛かったのは内緒だ。
その後、ザクセンを残して家族は皆部屋の外に出された。
そして、後から2人ほど人が入ってきた。
「に、日本人!?」
考えた言葉が、驚いて声に出てしまった。
「紹介しよう。わしの戦友であり、勇者ギルドの総隊長の在原と、副隊長の大志摩くんだ!」
まさかの日本人である。在原と呼ばれている男は前世の俺と同じぐらいの身長(180ぐらい)でヒゲの剃り残しがあった。たぶん40歳後半ぐらいだろう。一方で大志摩と呼ばれている男はまあ、ちっちゃい。(160弱ぐらい)で、なんだろう、目のような模様が入った黒子が付けている頭巾のようなものを身につけていた。口しか表情が見えないが、少しニヤついているように見えた。
「君がジーク君だね。初めまして。ギルド長の在原と、」
「副長の大志摩だ。」
在原さんと大志摩さんが挨拶しくれた。
すると、
「君、うちに来ないか。」
一瞬思考が停止した。
うちに来ないか?
え?
「君、日本人だろ? まあ、いわゆる転生者といわれる方だろうけどね、」
「ど、どうしてそれを!」
驚いて声が出てしまった。
なんで俺が日本人だって知っているんだ!?
、、、まさか!
「あ、転生者だって言ったの、わしだわ、」
ザクセンっ!おーいー!
誰にも言うなって言ったはずなんだけどなぁ。
まあ、言うなって言ったら、みんな言いたくなるのはわかるけどな。
あ、もしかしてこの人たちに合わせるためにここに連れてきた?
「安心しな、ここにはこの世界に転移させられてきた人達が、保護される場所だ。この場所で共に生活しよう。この世界に転生させられて、怖かっただろう。ここに居たら、もう安心だ。さらにもしかすると元の世界に帰ることだって出来る!どうだろうか?」
ザクセンと在原さん、大志摩さんがこちらを見る。
「すみません。断らせいただきたい。」
え?
3人の口が空いていた。
大志摩さんの場合、その後まともに話せないぐらいである。
「ジーク、お前マジで言っているのか?」
「本気か?ジーク君!」
ザクセンと在原さんが言ってくるが、俺の結論は変わらない。
「もう、あの世界に帰るつもりはないんだ。後悔も無い。ここの世界で、人生やり直すんだよ。だから、ごめん、、、」
「そうか、」
ザクセンと在原が絶妙にハモりながらあきらめた口調で返事をした。
その後、壊れた大志摩さんはほっといて、ザクセンと在原さんといくらか話をした。
在原さんが元の世界で何をしていたのか。この施設の具体的なことや、今後のことについてどうするかとかだ。
話を聞いて分かったことだが、在原たちはこの世界に「勇者」として転生させられたそうだ。
一般的に、毎年一人ずつぐらいのペースで色々なところに転移させられているそうで、このギルドにいる人以外にも勇者として転移させられた人がいるはずだそうだ。実際、地名や建物の名前、人物伝が各地に残っているそうだ。機会があったら探してみよう。あと、転移させられた人には、神からのギフトが与えられるそうで自分にもあるのか検査した。そんな検査があるんだぁと思いながら検査しようと服を脱ぐと、
「ん? ジーク君、このアザはどうしたんだ!?」
と、在原さんが言ってきた。
何やらと思い指さされた右腕を見ると、
えっ!?
禍々しい真っ黒な模様のようなものがくっきりと残っていた。
驚きのあまりその場の全員が呆然としていると、
「悪魔のギフトか、、、」
後ろから、さっきまで固まっていた大志摩さんが言った。
「在原、早く封印魔法を!」
「分かった!」
手早く封印魔法が俺の右腕に描かれた。
危なかった、
ホッとする一堂に俺はよくわからなかった。
大志摩さんに説明してもらおうとすると、
「お前は悪魔に体を乗っ取られかけたんだぞ!分かっているのか!」
大志摩さんの態度が一変した。
俺の症状はかなり危なかったらしい。
まず、俺は神のギフトとして悪魔の力を渡されていたらしい。
そして、よくわからない魔物との戦いで、その力を一時的に使ってしまったらしい。
あ、そういえば俺の腕、切られたはずなのに治っているな。これのおかげか!
そして、長時間使っていたら、やがて悪魔に体を乗っ取られていたかもしれなかったらしい。
ちなみに転生者自体珍しく、ギフトを持っている自体もかなり珍しいらしい、、、
とりあえず封印魔法をかけられたので、一応当分は大丈夫らしい。
さて、話は戻っで俺はこの家に残ることになったので、家族には俺が転生者だと伝えないように土地封じをしてもらった。
あと、俺がこの家に残るということで、他の転移者がいたいたらこのギルドを教える役を押し付けられた。
ちなみに転移者で、この国で地方の貴族をしている人もいるそうなで、機会があったら行ってみることにする、、、
第十話でした。
ザクセン、口軽いですね、、こういうヤツ作者の周りにもいるわぁ、、、
次回はかなり国スキップして、「ワインと食べ物と女に手を出すスピードは世界一の国に行きますかね?」
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