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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅳ 第四詩集『蟻と土』     1997年刊
95/133

その31 根こそぎの故郷   一票

  根こそぎの故郷

              

肥やしにもならず散り敷く花びら

踏みつぶされる青虫

干涸びるだけの種子

アスファルトの地面では


コンクリートで固められた川

思い出のなかだけで揺れる

土手の花

蛙の卵


気がつけば

あちらもこちらも

鍵をかけた個室

      

擦れ違うのは 

視界を妨げる存在

としての他者たち


生活(くらし)の根は

細くしなびて

浮き上がりつつある


  

  一票


政治は実利の問題だ


あなたは実利を得ているか


あなたが投票する人(党)は

あなたに実利をもたらすのか


あなたの棄権は

あなたの実利につながるのか


その一票の行使(不行使)は

実損を結果するのではないか


一票にぶら下がっている

真珠のような

あなたの実利


   





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