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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅰ 第一詩集『帰郷』  1979年刊
9/133

その9 接近   (2)中央卸売市場

北九州市中央卸売市場

その文字が屋根〳の上に見えてから

その下に到達するまでの

長い時間

潮の香りだ


扁平なコンクリートの大地の上に

扁平に建てられた市場


その宏大な広がりの故に

ここではすべてが遠近法なのだ


土曜日の午後の

市場の静かさ


人の声と

物と物とがぶつかる音が

時折

遠くの方で発せられ

コンクリートと鉄骨の間を

幾度も幾度もはね返りながら

伝わってくる


みかんの箱や玉ネギの袋を

積んだり、降ろしたりしている

残された静かな人々


柔らかに吹き抜ける

海からの風


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