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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅳ 第四詩集『蟻と土』     1997年刊
87/133

その23 轟音   片目の神

   轟音

      ――文化祭で


音楽?

いや

これは轟音


コンピューターで

ぴっちり ムダなく

効率を弾き出す現代


微妙な心の揺れも

数音節のきまり文句で

片付けなければならない君達


人生は

スタート前から

ゴールが見えているようで


きっちりした二者択一を

せかせか迫られ続ける青春は


断ち切られるタコ足から

赤い轟音ぽたぽた




   片目の神


宇宙の始原のその前

宇宙の終極のその後

10のマイナス13乗㎝以下のクォークから

一○○億光年の広がりまで

自然についての人間の知見は

神の域に近づいた


ところで

社会について

人間の知見は

どれだけ進歩したのか


戦争は

貧困は

差別は

絶えることのない不正や腐敗は

依然として

「どうしようもない人間の本性」

なのか


一方が跳ね上がったままの天秤皿


塞がれていないか

〈神〉の片目は


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