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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅳ 第四詩集『蟻と土』     1997年刊
79/133

その15 窓

アパートに帰りついて

明かりを点け

部屋の中が見えぬように

カーテンを引こうとして


あれは

高校生の頃だったか

二階の私の部屋から

その女の部屋が見えた


傍らに立つ大きな樹の枝が

さし覗くように懸かる

薬屋の二階の窓

女は間借りをしていた


夏の夜

明かりが点ると   

私は熱くなって

その窓を見つめた


スリップ姿の女は

黄色い額縁の中を

あちらこちらと動いた


今ならわかる

それは勤めを終えた彼女の

寛ぎの時


脳裏に蘇るスリップ姿の

肩や下腹あたりに

見えてくる疲れ

 

         






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