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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅳ 第四詩集『蟻と土』     1997年刊
76/133

その12 プール   箸の持ち方

   プール

              

入れば

入るものの形のままに

受け入れる水よ


自らは形を持たない水

どうにでもなる水よ


俺の固い頭を

その柔らかい手で解きほぐしてくれ

俺の内のもろもろの硬化を

融かし去ってくれ


形をすっかりこわして

お前の一部にしてくれ

俺は粒子になって

お前のなかに拡がりたい

     

(命はお前の中で生まれた

 そのとてつもないパワーよ)


凝縮して

再び俺の形になるとき

お前を内側に

たっぷり湛えていたい




   箸の持ち方

              

箸の持ち方が

間違っていたことを

最近知った


なるほど

正しい持ち方のほうが

箸は機能を発揮する


直そうと努めるが

四十年は

なかなか改まらない


食べるという

最も基本的な行為の

作法を誤っていたことになる   








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