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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅳ 第四詩集『蟻と土』     1997年刊
68/133

その4 自由   送別

   自由


中央上段に

荘厳な椅子がある


おそらくそれには

この上なく神聖な者が

座るのだろうが

主の姿は

常に見えないのだ


いつも

その(おお)いなる空隙に

さまざまな(まが)いものが

腰を下ろしている




   送別


沼のほとりで

鳥達が

送別の宴をしている


何やかやと言い合いながら

酒を酌み交わし

歌を歌っている


残留者たちが

本当は勝利者なのかも知れない

彼らと彼らの場所を捨てていく

鳥は間違ったのかも知れない


鳥には見えたのだ

彼らが餌を啄む沼は

すでにヘドロであり

浄化の(すべ)は失われ

そこで生きるとすれば

自らもヘドロになるほかはないと


と言って

移っていく次の餌場がどんな場所なのか

分かってはいないのだ


去る者の影は薄い

「裏切り者」というカミソリも

目の前に閃いて


今日と明日をつなぐ

夜の中途で

鳥はしばし佇立している


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