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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅳ 第四詩集『蟻と土』     1997年刊
67/133

その3 父逝く   未知

   父逝く


文句を言わず

ソファーに座っていた


テレビで野球を見ていた

ラジオ中継のイヤホーンも

耳に入れて


話しかけると

ポツポツと応じた

呂律が少し回らなかった

目に力がなかった

(視力は既に害われていた)


諦めていたのだろう

息子のものわかりのなさを


背後の書棚も

そのままなのに


ソファーの上には

毛皮があるだけ


          (初七日に)




   未知


駅から出て

ふと道筋を変えてみる

この道はどんな道かと

方向は同じだから


しばらく歩くと

行き止まり

戻らねばならなかった


腐ることはない

見たではないか

それなりに未知を


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