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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅳ 第四詩集『蟻と土』     1997年刊
65/133

その1 万能   事故

   万能


見えますか

しゃっべっているあなたの

後頭部の揺れ

見開かれているあなたの

瞳の中の光

あなたの背中を這っている虫




   事故


生徒は

血溜りの傍らに

仰向けに横たわっていた

一方の足が

膝からちぎれかかっていた

コンクリートの歩道を拳で叩いて

痛い!

と言った

教師の一人が

我慢しろよと諭すと

救急車が着くまで

(それは長い時間に思えた)

声を出さなかった


登校する生徒の列に

車が突っ込んだのだ

あと十メートルほどで校門という所

二人はとっさに身を躱したが

一人が石壁と車に挟まれた


救急車の中で生徒は

心配する担任の女教師を

大丈夫

と宥めたという


事実は

脊椎にも損傷があり

半身不随の可能性が高い重傷だった


生徒にしばしば見出す

事に処する態度において

教師より立派なものを


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