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その14 職場に見る人間類型 自由社会
職場に見る人間類型
信じ合わない人達が
冗談を言い合っている
冗談に紛らせて
相手を試している
示威している
彼らはいつも怯えている
それで
いつも他人を脅している
彼らの判断の基準は
他人だ
彼らの内面は
他人との駆け引きで埋められる
一人になると
彼らは虚ろだ
捨てられた飼い犬のように
鼻を鳴らす
彼らは集まる
集まらなければならない!
互いに軽蔑しながらでも
そしてまた
冗談と駆け引きに終始する
会話を始める
自由社会
―自民党の「自由社会を守れ」キャンペーンに思う―
自由なはずなのに
檻がある
檻の中に
きっちりおさまって
時おり
潜望鏡で
檻の外をくるくる
目隠しされている
大きな
静かな湖
その深さから
汲めないので
その清水で
洗えないので
えらく臭いクソ壺が
あちこちにできている




