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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅲ 第三詩集『Recall Buddha』       1990年刊
61/133

その14 職場に見る人間類型   自由社会 

   職場に見る人間類型


信じ合わない人達が

冗談を言い合っている


冗談に紛らせて

相手を試している

示威している


彼らはいつも怯えている

それで

いつも他人を脅している


彼らの判断の基準は

他人だ

彼らの内面は

他人との駆け引きで埋められる


一人になると

彼らは虚ろだ

捨てられた飼い犬のように

鼻を鳴らす


彼らは集まる

集まらなければならない!

互いに軽蔑しながらでも


そしてまた

冗談と駆け引きに終始する

会話を始める




   自由社会

         ―自民党の「自由社会を守れ」キャンペーンに思う―


自由なはずなのに

檻がある


檻の中に

きっちりおさまって


時おり

潜望鏡で

檻の外をくるくる


目隠しされている

大きな

静かな(うみ)


その深さから

汲めないので

その清水で

洗えないので


えらく臭いクソ壺が

あちこちにできている


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