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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅲ 第三詩集『Recall Buddha』       1990年刊
60/133

その13 脳髄   テレビのCM

   脳髄


人間とは

畢竟

脳髄裡に展開する意識だ


脊髄の尾を垂らし

地上一、七メートルあたりを浮遊する

脳髄たち


このブヨブヨした塊が

人生だとは


理知も良心も精励も

この肉塊に

封じこめられているとは


地に落ちての飛散を

危うく免れている

豆腐よ


尊大な幻に囚われ

苦悩をくり返してはならない




   テレビのCM


音楽と

言葉と

感情

の断片

しめくくる商品名

スイッチを入れると即座に

音楽と

言葉と

人間的、と思わせる感情

の断片

しめくくる商品名


ぼんやり眺めている眼

ブラウン管の明暗が

映じている頬

生きている人間の

生きている心に

際限もなくぶつけられる

音楽と

言葉と

感情

の断片

しめくくる商品名


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