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その6 荒地の旅 街角
荒地の旅
バスの座席に
座っている二十分が
耐えられない
わっと
叫び出しそう
列車の座席で
眠りに落ちても
意識は歯ぎしりを続け
水をぶっかけられた犬のように
痙攣して目覚める
二、三分おきに
荒地の旅が
負わせた傷
それでもなお
荒地を離れぬ意味
悲しいとは
見えないこと
血を流しているのに
何も見えないこと
街角
1丁目のキヌ子さんの
ウツクシサと言ったら!
あのスカートの下には
きっと毛糸のズロース
ふかし芋の
ほっこりした匂い
1丁目の角で立ち上がり
1丁目の角に立ちつづける
すぐに夢見る瞳
が 尻の重さに
浮き上がりもせず
身を震わせて泣き
怒り
結局
どうということもなく
数十年を
一日にしてしまう
あのキヌ子さんの
スバラシサと言ったら!
亭主と子供を
叱咤しっしっ




